殺人者の脳はアレが決定的に違う!脳科学でわかった「殺人を遂行してしまう人の特徴」

人間心理, 健全な人間関係を築く

殺人者の脳はアレが決定的に違う!脳科学でわかった「殺人を遂行してしまう人の特徴」

殺人者の脳はアレが決定的に違う!脳科学でわかった「殺人を遂行してしまう人の特徴」

今回は「殺人を犯す者は脳から違うかも!」というお話です。
 
 
早速ですが、最近この問題を調べた興味深い研究が発表されました。
 

殺人者の脳を調べてみたら、アレが違った!

参考になるのが2019年にニューメキシコ大学が発表した研究(#1)で、ニューメキシコとウィスコンシン州の808名の犯罪者データを対象にしたもの。
 
 
まず彼らの内訳ですが、

 

  • 殺人を犯した犯罪者(203名)
  • 強盗や暴力事件など他の凶悪犯罪を犯した犯罪者(475名)
  • 非暴力など軽犯罪者(130名)

 

ザっとこんな感じ。「殺人を犯した犯罪者」と「その他の犯罪者」の比較で、殺人を実際に犯してしまう人とそうでない人では何が違うのか?を脳のfMRIスキャンで調べてくれています。
 
 
すると殺人を犯した犯罪者とそうでない犯罪者では、こんな違いが見られたようです。

 

  • 殺人を犯した犯罪者では、他の2グループと比べて脳の全体で灰白質のぶ厚さが少なかった

 

この灰白質というのは、脳のうち細胞組織が集中している部分のことです。
 
 
で今回特にこの灰白質が少なかったのが、眼窩前頭皮質や前部側頭葉だったようで、これら領域は感情制御や情報処理に深く関わっている部位なんですね。
 
 
ちなみに今回使用されたデータの犯罪者たちは、精神病など犯行実行に影響を与える要素を抱えていない人のみ対象にしていた模様。この点でも、より一層灰白質の分厚さが殺人衝動に影響している可能性が感じられます。
 

注意点・まとめ

では今回の内容をまとめます。

 

ポイント
  • 殺人者とそうでない犯罪者を対象に過去最大規模の脳fMRIスキャンを行った
  • 殺人者の脳では、明らかに感情制御や情報処理に関わる部位の灰白質が薄かった
  • 今回の知見は事前に殺人に走ってしまう可能性がある人を見分けるポイントになっていくかも
 

こんな感じでしょうか。ただし今回の結果はまだ因果関係を特定したわけではないので、その点は注意です。(灰白質ボリュームが少ない→殺人を犯した、という証明にはならない)
 
 
これまでも殺人者の脳に関する研究はちょくちょく出ていて、2014年の研究(#2)でも、殺人者の脳では中部・後部側頭葉の灰白質ボリュームが少なかった!という報告が上がっていますね。

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赤羽(Akabane)

殺人は人間関係のもつれでも起こります。当サイトでは「健全な人間関係」を科学的に育むことをスローガンにも掲げているので、今回取り上げてみました。今後もこの分野から目が離せません。

参考文献&引用

#1 Sajous-Turner A, Anderson NE, Widdows M, Nyalakanti P, Harenski K, Harenski C, Koenigs M, Decety J, Kiehl KA. Aberrant brain gray matter in murderers. Brain Imaging Behav. 2019 Jul 5.

#2 Cope LM, Ermer E, Gaudet LM, Steele VR, Eckhardt AL, Arbabshirani MR, Caldwell MF, Calhoun VD, Kiehl KA. Abnormal brain structure in youth who commit homicide. Neuroimage Clin. 2014 May 10;4:800-7.