赤羽(Akabane)
目次
ココナッツオイルが髪のダメージ補修&保護に効果的かもしれない
ココナッツオイルは食用油としてだけでなく、その殺菌作用や免疫力へのメリットから美容にも良いとされています。
そこでこの記事では、ココナッツオイルが髪のダメージに効くかも?というデータを見ていきます。
ココナッツオイルは他の油よりもヘアケア向き?
2003年にインドの大手企業「Marico Limited」のリサーチ部が発表した研究(#1)によると、ココナッツオイルは他の油よりも髪のダメージ補修&保護に向いている!とのことです。
この研究ではインド人の髪の毛を一束ほど採取して、色々なオイルでヘアケア効果を検証するという実験を行いました。髪の毛の特徴や比較するオイルの種類は以下の通りです。
- 直毛(straight)
- くせ毛(curly)
- うねうね系のくせ毛(wavy)
- パーマ(permed)
- ココナッツオイル
- ひまわり油
- ミネラルオイル
髪は他にも、熱湯に浸けたり染めたり、紫外線を浴びせたりしてダメージを与えた状態からスタートさせるケースも用意されていて、塗るタイミングも洗う前と後で分けて調べてくれていました。ダメージの補修効果は時間を置いて髪のたんぱく質がどのくらい失われているか?や髪の保水指標(WRI)で比較したようです。
ではここから分かったことをまとめて見ていきましょう。
- ココナッツオイルのみ髪のダメージリペア効果が見られ、他のオイルは特に目立った効果は見られなかった
- ダメージを受けてない髪だけでなく、染髪やパーマ、紫外線などによってダメージを受けた髪にも効果的だった
- 塗布するタイミングは髪を洗った後よりも洗う前に塗っていた方が効果が高かった
まとめると、ココナッツオイルが全般的に他のオイルよりも髪のダメージ補修や保護に役立つ!ということが分かったんですね。一方で他のオイルはさほど目立った効果は見られませんでした。
また数十名の参加者を集め、頭を半分に分類してオイルを塗る側と塗らない側で髪のダメージを比べる実験も行っていました。この結果からも、髪を洗う前にココナッツオイルを塗った方で髪のダメージが抑えられたことが分かりました。
ココナッツオイルは他のオイルよりも髪のキューティクルや皮質に浸透する性質(#2)があって、これが髪をダメージから守ったり修復する効果に繋がっているんではないか?と考えられています。
注意点・まとめ
ココナッツオイルが髪のダメージに効くというのは実験結果やメカニズムからも裏付けられているようです。
ただし注意点としては、髪のサンプルがインド人からしか採取されていない点は押さえておくと良さそうです。この辺り、今回の結果が同レベルで他の人種に適用できるのか?は追試が必要そうです。
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。
- ココナッツオイルが髪のダメージ補修&保護に効果的かもしれない
- あらゆる特徴の髪質や髪の状態で一貫してダメージリペア効果が見られ、塗るタイミングは髪を洗う前の方が効果的らしい
- ココナッツオイルは他のオイルと比べて髪のキューティクルや皮質に浸透しやすく、この性質が関係していると考えられる
赤羽(Akabane)
参考文献&引用
#1 Aarti S Rele et al. Effect of Mineral Oil, Sunflower Oil, and Coconut Oil on Prevention of Hair Damage. J Cosmet Sci, 54 (2), 175-92.
#2 K Keis, et al. Investigation of Penetration Abilities of Various Oils Into Human Hair Fibers. J Cosmet Sci, 56 (5), 283-95 Sep-Oct 2005.