女性のメイクが見た目にもたらす効果は若者と中高年の間で逆に働くかもしれないぞ

女性のメイクが見た目にもたらす効果は若者と中高年の間で逆に働くかもしれないぞ

赤羽(Akabane)

今回は「化粧のメリットは年齢によって変わるかもよ」というお話です。

お化粧の効果は若者と中高年の間で逆に働くかもしれないぞ

化粧は今や女性だけでなく男性や他の性別の方にとっても欠かせないもの。顔の左右対称性を整えたり、パーツを大きく見せたり、顔をきれいに見せるために多くの人が嗜んでいます。

というわけでこの記事では、お化粧の見た目への効果は年齢によってどう変わるのか?というデータを見てみましょう。

お化粧は若者を大人びて見せ、中高年を若々しく見せる?

2018年にゲティスバーグ大学が発表した研究(#1)によると、若者の化粧は大人っぽく見せ、中高年の化粧は逆に若く見せる効果があることが分かったようです。

この研究は大きく3つの実験を行っていましたが、そのうちの一つを抜粋するとこんな感じです。

  • 20,30,40,50代の年齢層から32名の女性を対象に、メイクをしていない顔とプロによるメイクありの顔を真正面から写真撮影した
  • その後132名の女性(19~55歳)を対象に、写真の女性の年齢や魅力度などを推測してもらうオンラインテストを行った

実際の写真はこんな感じで、ノーメイク、ナチュラルメイク、濃いメイクの3段階で撮影されたようです。

女性のメイクが見た目にもたらす効果は若者と中高年の間で逆に働くかもしれないぞ

(#1)より引用。

するとこの実験の結果は、以下のようになりました。

結果
  • 20代の女性ではメイクによって実年齢よりも「大人びて(older)」見られた
  • 30代の女性ではメイクによる実年齢とのギャップは特に見られなかった
  • 40代、50代の女性はメイクによって特に実年齢よりも「若く(younger)」見られた

つまり、若者はメイクで大人びて見せられて、中高年では逆に若く見せる効果があったんだ、と。何となく納得のいく話ではあります。

しかもこうした結果は他の2つの追試でも再現されていて、どうやらメイクには「大人」を連想させるイメージがあるようで、これが若者において年齢のボトムアップ効果を生んでいるのではないか?と考えられます。

注意点・まとめ

ただし注意点もあって、ザっと以下の点は押さえておくと良さそうです。

注意
  • 細かい部分は分からない:メイクの種類や顔の特徴などによってどんな細かい差が出るのか?というところまでは分からない
  • どこまで一般化できるか?問題:今回の対象は白人女性のみだったので、他の人種の女性でどうなるか?は不明
  • 社会的背景や価値観にも影響される:上記と同じ課題で、国や文化によってメイクに対する価値観が異なるので、その辺りも今後は研究が必要になりそうだ

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

ポイント
  • 女性のメイクが見た目にもたらす効果は年齢によって違うようだ
  • 若者はメイクで大人びて(older)見え、中高年は逆に若く(younger)見えることが分かった
  • メイクには「大人」を連想させるイメージがあることが分かって、これが若者の年齢のボトムアップ効果に関係していると考えられる

赤羽(Akabane)

今回の結果は、ある意味年齢に応じた女性の願望に適っているのかなと思います。若い女性は大人びて見えたくてメイクをすることがあるし、歳を重ねた女性は若く見えたくてメイクをする…あくまで個人的な感想ですが。

参考文献&引用

#1 Richard Russell, et al. Differential effects of makeup on perceived age. British Journal of Psychology, Volume 110, Issue 1, 2018.