【モノか経験か】「幸せをお金で買う 5つの授業」に学ぶ、幸福になれる5つのお金の使い道とは?

幸せ お金 使い方

金持ちが必ずしも幸せとは限らない

「お金持ちは必ずしも幸せにはなれない」というのは科学の世界では有名な話。具体的な報告としては、

  • 日本円で年収1000万以上と500万~1000万未満では主観的な幸福度は変わらなかった(#1)

こんなものがあったり。ここから言えるのは、人がお金から得られる幸福度には上限があるということ。

ではどうしてお金の幸福度は比例して上がらないのか?これにはヘドニックトレッドミルが原因ではないか?と考えられています。簡単に言うと、お金も含めてモノには慣れが来やすいということで、つまり、お金は稼いでももっと!もっと!と欲が出て、一定額を超えると満足度は変わらない、と。

「幸せをお金で買う」5つの授業

そんなところで、「お金と幸福」に関する面白かった本をひとつパラっと見ていきましょう。この本はタイトルの通り、「科学的に幸福になれるお金の使い道」を教えてくれる一冊になっております。2018年時点でAmazonでも紙の本は最安5000円くらいと異常な高騰ぶりですので、Kindle版でのご購入をお勧めします。

ではいきなりですが表題の5つのポイントを惜しみなく放出していきます。

結果
  • 経験を買う
  • ご褒美にする
  • 時間を買う
  • 先に支払って、あとで消費する
  • 他人に投資する

意外なモノもあれば、何となく予想はついてた!というものまで色々あるんではないかと思います。では順番に見ていきましょう。

経験を買う

これは科学的にも、感覚的にも納得の内容だと思います。2014年にコーネル大学が発表した研究(#3)でも、モノにお金を費やすより経験に使うべし!との結論に至っています。これは経験にお金を使ったほうが、社会的交流に繋がりやすかったり、個人の価値観の形成に役立ったりするからみたい。


ご褒美にする

これは「=新鮮なことに使う」と解釈してもいいかもしれません。本書の中では、例としてロンドンっ子にはビッグ・ベン(有名な観光名所)を一度も訪れたことがない人がたくさんいる、という話がありました。これはいつも身近にありすぎて当たり前になっているものは、どんなに素晴らしくても感動が減っちゃうことを意味しております。何かを成し遂げた自分へのご褒美に、いつもとは違うお金の使い方で満足度を上げてみましょう。私も、大好きなサツマイモは主に筋トレ後の至福のひと時のために取っておいてたりします。


時間を買う

いい例が“ルンバ”ですね。ルンバをお金で買うことで、引き換えに掃除にまわすぶんの時間が得られます。その間は本を読んでもいいですし、ちょっと散歩に出かけるのも乙なものです。“忙しい”という感覚だけが一人歩きしているような現代において、この「時間を買う」という選択は人生満足度を高めるのにかなり重要な役割を担うのではないでしょうか。


先に支払って、あとで消費する

どうやら、人間の脳は支払いをする際に軽いショックのようなものを受けるそうで、これがサービスやモノを買った後になるとその満足度まで下げてしまうのだそう。後払いのお店が多いのは、集客戦略のひとつなのでしょうね。(そのほうが最初はタダでモノやサービスが買える気がして集客につながりやすいから) モノを買うときは先にお金だけ払っておいて、後から忘れたころに届くような演出がオススメです。まるでタダでもらえたかのような気分になれたりします。


他人に投資する

これは著者のエリザベス・ダン、マイケル・ノートン両教授らによる2008年の研究(#4)でも明らかになっている通り。他人への投資で自分が幸せになれる、つまり他人にお金を使うことは偽善でも何でもなく、立派に利己的な行為なんですね。世界一の投資家ウォーレン・バフェット氏もその莫大な財産の9割を他人のために使っているというのは有名な話。バフェット氏は文字通りこの上ない幸福を感じていることでしょう。

赤羽(Akabane)

皆さんは“幸せになれるお金の使い方”、できていましたか?お金はある程度持っていればストレスになるような不便は減らせますが、増えれば増えるほど幸せになれるというのは幻想です。使い方に工夫をして、ちょっぴり甘美な贅沢気分を味わいましょう。
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参考文献&引用

#1 Daniel Kahneman, Norbert Schwarz, David Schkade, Alan B.Krueger, Arthur A.Stone “Would You Be Happier If You Were Richer? A Focusing Illusion”2006.

#2 エリザベス・ダン、マイケル・ノートン著 古川奈々子訳『「幸せをお金で買う」5つの授業』中経出版、2014年。

#3 Thomas Gilovich ,Amit Kumar,Lily Jampol,”A wonderful life: experiential consumption and the pursuit of happiness“,Journal of Consumer Psychology,Volume 25, Issue 1, January 2015, Pages 152-165.

#4 Elizabeth W. Dunn Lara B. Aknin, Michael I. Norton”Spending Money on Others Promotes Happiness“,Science 21 Mar 2008:Vol. 319, Issue 5870.