赤羽(Akabane)
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孤独は体に悪い!は近年の科学で証明されてきている。
孤独と言えば、近年では科学的にも「体に悪い!」と分かってきている危険因子の一つ。
実際に2015年のメタ分析(#1)では、孤独は総死亡リスクを高めるとの報告が上がっていて、優先的に対策すべき問題だと分かっています。
このように、孤独は体内の炎症レベルと相関があったり、メンタルやフィジカル両面にダメージを与えていくと考えられています。では孤独に立ち向かうにはどんな対策があるのでしょう?
最新のメタ分析で「孤独」が総死亡リスクを22%も高める危険因子だと確定した件。孤独対策にベストなのはどれ?を調べたメタ分析
ということで命を脅かしかねない“孤独”対策、本筋に入る前にまずは「孤独ってどんな状態?」という部分はハッキリさせておきたいですね。これは孤独研究最新のメタ分析から定義を引用します。
孤独とは、社会的な人間関係における理想と現実のギャップだとされる。孤独と社会的疎外はしばしば混同されがちだが、別物だ。後者は客観的な社会との距離感を指しているが、前者は社会との感覚的な距離感に基づいている。[筆者訳](#2)
つまりいくら沢山友達がいようが孤独にはなり得るのですね。これはパリピと呼ばれる方も例外ではなく、周りに人がたくさんいても気持ちが孤独を感じていれば、それは孤独だということになります。一方で社会的疎外感、これは距離的な話なので、出家したお坊さんがいい例。
では以上を踏まえて「孤独対策にベストな対策って何?」の部分に入っていきます。参考になるのが2011年のメタ分析(#3)でして、50件もの研究をまとめてくれています。ザっと内容を見ていきましょう。
- 50件のうち20件はRCT(信頼性高めな研究デザイン)
- 研究デザインごとに効果の高さを割り出した
- 以下の4つのアプローチの中でどれが一番効果的かを調べた
2.社会的サポートを受ける…定期的にケアやコンタクトの場を設ける
3.社会的交流の機会を増やす…オンラインチャットや他人との交流の場を増やす
4.不適合な社会的認知の歪みを正す…認知行動療法などをやる
ということで以上4つの中でどれが一番孤独に効くのか?を調べてくれたのですね。結果は次のようになりました。
- 基本的にはどの方法も効果に差はなかった
- 強固なエビデンスになり得るRCTでは「4.不適合な社会的認知の歪みを正す」が最も効果的だった
なんと過去にも紹介している「認知行動療法」が最も効果的だという結果に。確かに認知の歪みはストレスの感じ方を大きく変えますし、そういった意味では“孤独”問題の最も根っこの部分にアプローチできるから効果が出たのかもしれません。
赤羽(Akabane)
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#1 Nicole K Valtorta, Mona Kanaan , Simon Gilbody , Sara Ronzi, Barbara Hanratty,”Lonliness and social isolation as risk factors for coronary heart disease and stroke: systematic review and meta-analysis of longitudinal observational studies“,Vol.102,pp1009-1016,2016.
#2 Rico-Uribe LA, Caballero FF, Martín-María N, Cabello M, Ayuso-Mateos JL, Miret M,”Association of loneliness with all-cause mortality: A meta-analysis.“,PLoS One. 2018 Jan 4;13(1).
#3 Christopher M. Masi,Hsi-Yuan Chen,Louise C. Hawkley,John T. Cacioppo,”A Meta-Analysis of Interventions to Reduce Loneliness“,Pers Soc Psychol Rev. 2011 Aug; 15(3).