【カドミウム編】プロテインパウダーは重金属が混入してるから危険!はどこまで本当なのか?

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プロテインパウダーは重金属が混入してるから危険!説を読み解く

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今回は「プロテインの重金属問題~カドミウム編~」についてのお話です。
 
 
本題の前にまずカドミウムについておさらいをしておきましょう。
 

カドミウムは、鉱物中や土壌中などに天然に存在する重金属で、鉛・銅・亜鉛などの金属とともに存在することから、日本においては1千年以上前から鉱山開発などにより、地中から掘り出されてきました。(#1)

 
重金属と聞くと怖い印象がありますが、実際は自然界にもありふれた物質なんですね。我々の身の周りで言えば、お米や野菜などの食べ物やたばこの煙、排気ガスなんかにも含まれます。
 
 
でこのカドミウムの何が恐いかというと、体内に蓄積して神経毒として体にダメージを与えます。この結果、発達障害を引き起こす可能性があったり、あらゆるがんのリスクを高めるかもしれないと言われていますね。
 

2018年、クリーンラベルプロジェクトが筋トレ業界にもたらした衝撃。

では以上を踏まえて本題に入ります。今回問題になっているのは「プロテインに重金属が混入している!」という主張。
 
 
これはクリーンラベルプロジェクト(以下CLP)という非営利組織が、134種類のプロテインパウダー製品を調査したデータ(#2)が元になっています。
 
 
でここから何が分かったのか?というと、

 

  • 検査したプロテインパウダーの70%から検出可能な量の鉛が検出された
  • 検査したプロテインパウダーの74%から検出可能な量のカドミウムが検出された
  • 検査したプロテインパウダーの55%から検出可能な量のビスフェノールAが検出された

 

大まかにこんな感じ。つまり今回テストされたプロテインの大半から重金属や有害な化学物質が検出された、と。これはちょっとビックリしますね。
 
 
ただこの結果には反論もありまして、

 

  • 「検出可能な量」が「耐容上限量(摂り続けても健康被害が出ない限界量)」とは限らない

 

こうした意見もちらほら。確かに、重金属が検出できたから危険だ!というのはちょっと結論を急ぎすぎです。さっきお話したように、普通に野菜やお米にも入ってますし。
 
 
そこでCLPは、調査の元データをHPに掲載してくれました。今回はカドミウム編ということで、このデータから分かることをリストアップしてみます。

 

元データから分かること
  • カドミウムが最も少ない製品は1kg当たり0.9μg
  • 最も多い製品は1kg当たり306.5μg
  • 1kg当たり100μgを超えている製品は11種類あった
カドミウム含有量の目安
  • 日本の玄米1㎏当たりに含まれるカドミウムは平均60μg(*1997~1998年調査)(#1)
  • お米は1kgで大体6.7合分(#3)
  • 単純計算で玄米1合分はカドミウムをおよそ9μg含むことになる
 

ここから言えるのは、プロテインパウダーに含まれるカドミウムもピンキリで、少ないモノを選んでいればまず問題ないだろうということ。
 
 
一方で、プロテイン全134種のうち10種類ほど見られる100μg/kg超えの製品について。こちらも毎日1杯ずつ飲んだとしても耐容上限量には全然届きません。例えば、今回対象になった中で最もカドミウムが多かった製品で見てみると、

 

カドミウム量が最も多かったプロテイン

  • プロテイン1kg当たり306.5μg
  • 1kgは1スクープ30gとして毎日1杯ずつ飲むと約1か月ちょっと分
  • 単純計算で毎日1杯ずつ飲んで1日当たり10μg位になる

 

体重別カドミウム耐容上限量

WHO(世界保健機関)によると、カドミウムの耐容上限量は週当たり7μg/体重kg(#4)なので..
 

  • 体重50kg..週当たり350μg、一日当たりに換算すると、50μgとなる
  • 体重60kg..週当たり420μg、一日当たりに換算すると、60μgとなる
  • 体重90kg..週当たり630μg、一日当たりに換算すると、90μgとなる

 

こんな感じになります。つまりデータ上は、カドミウムが最も多かったプロテインでさえ、1日4~6杯以上飲まない限りは基本的に耐容上限に達することはないんですね。

結局カドミウムが少ない安全なプロテインはどれ?

ここまでをまとめると、データを見てカドミウムがより少ないプロテインを選べばまず安全だ!という話になるんですが、残念なお知らせがあります。
 
 
なんと、CLPの元データではプロテインの種類が伏せられています。なので、どのプロテインがカドミウムを多く含むのか?がハッキリとはわからないんですね。
 
 
何故公表できないのか?は置いておいて、今出来ることは、せいぜいCLPが発表している安全性5つ星評価リストを頼るくらいでしょう。
 
 
ということで、CLPの5つ星評価にのっとると、カドミウムの量が少ないプロテインはこんなラインナップでした。
 

カドミウムの量が少ないプロテイン(日本の通販購入可能なもので)

 

 

 
特に「Nature’s Best」のアイソピュアは唯一全項目で星5を獲得していました。値段はかなり高いですが、細心の注意を払いたい方にとっては現状ベストな選択かと。
 
 
ただ正直、このデータは正式な研究成果として掲載されているわけではないし、評価基準も教えてくれてないんで信頼性の面ではかなり微妙。あくまで、プロテインを飲み続ける場合にできる現時点でベストな対策という感じです。
 
 
また日本のプロテインも調査対象ではないので、我々日本人にとってこのデータが役立つかどうか?も際どいです。「マイプロテイン」や「ファインラボ」辺りが実際どうなのか知りたかったですねー。
 
 
では最後に今回の内容をまとめます。

 

ポイント
  • 「プロテインにはカドミウムが混入してるから危険!」は製品と1日に飲む量による
  • そもそも重金属は自然界にもありふれた物質で、他の食品にも含まれる
  • 大事なのは、その量が耐容上限量を超えているのかどうか?
  • 現時点でプロテインの重金属問題について安全性を裏付ける信頼できるデータは出ていない
 

この辺りを押さえておくとよろしいかと思います。まだ分からないことが多すぎて申し訳ないですが、ご参考になれば幸いです。
 
 
自然な流れで考えれば、植物性プロテインは土からカドミウムなど重金属を吸収しているのでその分量が多くなりそう。でこの考えで行くと、エッグプロテインなんかは重金属の心配がほとんどなさそうではあります。

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赤羽(Akabane)

私は丁度プロテインパウダーを切らしていて、成り行きでかれこれ6ヵ月近く飲んでいません。ただ重金属問題以外のメリットを考えるとやはり欲しいので、今後は恐る恐るエッグプロテインを試してみる予定です。

 

参考文献&引用

#1 厚生労働省『「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A』2019年6月14日アクセス。
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/12/h1209-1c.html

#2 Clean Label Project “2018 Protein Powder Blinded Raw Data” accessed on 14th June 2019.
https://www.cleanlabelproject.org/protein-powder-raw-data/

#3 Resemom(リセマム)『米1kgは何合なのか?米1合は何人前なのか?米の単位換算を知る』2019年6月14日アクセス。
https://resemom.jp/article/2018/10/20/47300.html

#4 WHO “CHEMICAL FACT SHEETS” accessed on 14th June 2019.
https://www.who.int/water_sanitation_health/dwq/chemicals/cadmiumsum.pdf