【インクライン&デクラインベンチ論争】ベンチプレスは部位毎に角度を分ける必要があるのか?

2019年3月29日ブログ運営者が考察してみた。, 体の仕組み, 筋力トレーニング

ベンチプレスは胸トレ最強だが…

ベンチプレス 筋トレ ジム

当ブログでは「筋トレ研究所」という名目で筋トレのあれこれを書いております。もちろん効率の良いメニューにも触れておりまして、「胸筋にガッツリ効く胸トレを科学的に4つ並べてみた。」では改めてバーベルベンチプレスは最強なんだなぁと感じた次第です。メニューに悩んでいる方は是非4種目を参考に取り入れてみてください。
 

 

胸の部位によってベンチを倒す必要性はあるのか?

インクラインダンベルベンチ

といったところで、今回はベンチプレスの“角度”についてあれこれ見ていきます。まずベンチプレスにはフラット(通常)、インクライン、デクラインの3種類が存在しますが、これは胸の上部や下部など部位毎で効かせられるメニューが変わってくる!と考えられているからなんですね。

フラット→胸の中心からまんべんなく(大胸筋胸肋部)
インクライン→胸の上部(大胸筋鎖骨部)
デクライン→胸の下部(大胸筋腹部)

(#1)より引用。

では実際に各トレーニングは狙った場所に最適な負荷を加えられているのか?この疑問を調べてくれているのが、日本のスポーツ科学研究教授らが2008年に発表した研究(#1)です。この研究ではEMG(筋電図)を使って実際の筋肉の動きを測定したんですね。ザっと内容は以下の通り。
 

  • 筋トレ熟練者の成人男性8名を対象(23.0±2.7歳、身長174.8±5.1cm)
  • 1RMの70%の負荷でベンチプレス3種目を行い、筋電図をとる
  • 開始前には参加者各々の1RMの50%の重さでウォームアップはしてもらった

 
1RM(Repitition Maximum)とは、ギリギリ一回挙げられる重量のことです。例えば、1RMが100kgの人の70%は70kgとなるんですね。そして結果はこんな風になりました。
 

  • 【大胸筋鎖骨部】…デクライン≒フラット>インクライン
  • 【大胸筋胸肋部】…デクライン≒フラット>インクライン
  • 【前鋸筋】…フラット≒インクライン>デクライン
  • 【三角筋】…インクライン>フラット>デクライン
(#2)より引用。

 
思ったよりも角度を付けた時の効果がないような印象を受けます。総合的にみると、普通のフラットのベンチプレスが万遍なく効いて最適かと。2017年のEMG研究(#3)でも、ベンチプレス3種で大胸筋の活動に大差はなかったとの結果が出ておりますし、この住み分けは大胸筋と同時にどの筋肉を鍛えたいか?で判断するしかなさそうです。

部位毎ベンチプレスまとめ
・基本はフラットベンチでOK
・同時に三角筋を鍛えたい!→インクライン
・大胸筋下部(腹部)にデクラインが格別効くのかどうかはわからない
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マケレリスト赤羽

ボディビルダーを目指していたり目標が高い方でなければ、フラットのベンチプレスだけで事足りるかと思います。あとは上で紹介した胸筋に効く4つのメニューを織り交ぜてやっていけばよろしいかと。レッツエンジョイ筋トレ!

 

 

参考文献&引用

#1 半田 徹、加藤浩人、長谷川 伸、岡田純一、加藤清忠『筋力トレーニングのベンチプレス系 3 種目における大胸筋、前鋸筋および三角筋の筋電図学的研究』スポーツ科学研究, 5, 58-70, 2008 年。

#2 石井直方、岡田隆著『筋力トレーニング・メソッド』高橋書店、2011年。

#3 Atle Hole Saeterbakken,Dag-André Mo, Suzanne Scott,Vidar Andersen,”The Effects of Bench Press Variations in Competitive Athletes on Muscle Activity and Performance“,J Hum Kinet. 2017 Jun; 57: 61–71.