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貧富の差が激しい国では収入ランクが高いほど幸福度も高い!という研究結果

貧富の差が激しい国では収入ランキングが高いほど幸福度も高い!という研究結果

赤羽(Akabane)

今回は「収入ランクと人生満足度」についてのお話です。

貧富の差が激しい国では収入ランクが高いほど幸福度も高い!という研究結果

「お金があれば幸せになれるのか?」というのは私たち人間の永遠のテーマで、このテーマに関する研究も意外に多く発表されています。

例えば有名な研究では、日本円にして年収1000万円以上は大して人生満足度が変わらないという結果になっていたりしますが、一体どこまで当てはまるんでしょう?

というわけで、この記事では最近発表されたお金と幸福にまつわる面白い研究を紹介します。

貧富の差が激しい国では周りの比較対象より収入があれば幸福度が高い?

2019年にロンドン大学シティ校が発表した研究(#1)によると、貧富の差が激しい国では同年代や同性の比較対象よりも高収入だと幸福度も高かったみたいです。

この研究では、2009~2015年に世界24か国から集めた16万以上の調査データを対象に、彼らを年齢や性別、信仰、国籍などの区分でカテゴリ分けしつつ、各々の収入やそのランク付けと幸福度の相関を調べるという分析を行っていました。また国ごとの貧富の差も考慮していて、この部分が収入と幸福度の相関にどう影響するのか?という点もチェック済みとのこと。

ちなみに幸福度の調査は、例えば次のような質問で行われた様子。

0~10段まである梯子をイメージしてください。10段目があなたの人生の最高な状態で、0段目は最低な状態です。上へあがる程、あなたの人生もより良いものだということになります。では今あなたは、この梯子のどの辺りに立っていますか?[筆者訳]

そして収入ランク別に対象者を5つの層に分けたところ、以下のようなことが分かったようです。

結果
  • 全体的に、同カテゴリの周りの人間よりも収入ランクが高いと幸福度も高い傾向が見られた
  • この傾向は特に収入ランクの差が激しい国で強かった
  • 意外にも収入ランクトップより2番手の層の方が幸福度が高かった

まとめると、アメリカや中国など貧富の差が激しい国ほど、周囲の比較対象よりも収入が多いことでより幸福度が高い傾向が見られたんですね。

ではどうしてこのような結果になったのでしょうか?考えられるのは以下の2つの仮説です。

  • 社会的アイデンティティ理論:競争社会など経済的格差が広がりやすい社会ほど、高い収入を得ることが成功だという価値観になりやすく、個々人もその社会的に認められた価値観に沿って生きることに幸福を感じやすくなる
  • 公平性ー正当性理論:人は社会的な格差が責任ある決断から生まれたものであれば受容できるが、外部の人間からコントロールされていたりした場合は容認できない。その為、格差が社会的な価値観として認められていれば、それは正当なこととして捉えられる

どちらの仮説も、「社会的な経済格差はあって然るべきだ」という価値観が強い国では、周囲の人間より高収入になることが幸福に繋がりやすい、という結果を補強する内容になっていますね。

また収入ランクトップより二番手の層の方が幸福度が高かったことについては、高すぎる収入が故の外的要因が影響しているかも…?とのことでした。例えば貧富の差が激しい国なんかでは、金持ちというだけで犯罪に巻き込まれる可能性が高くなったりしますからね。つまり、この分が若干差っ引かれた結果なのでは?と。

注意点・まとめ

今回の研究は、日本を含めたアジア各国からヨーロッパ、北・南アメリカ大陸、オセアニアまで幅広い国を跨いだ大規模調査でした。

ただし注意点もあって、今回の調査ではアフリカ大陸やラテンアメリカの国はほとんど対象に含まれていません。また、長いスパンで見た収入の変化がどんな影響を及ぼすのか?といった点までは調べられていません。

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

ポイント
  • 特に貧富の差が激しい国では収入ランクが周りの比較対象よりも高いと幸福度が高かった
  • 収入ランクがトップだと、かえって狙われたりといったリスクが高まるからか、2番手の層の方が幸福度は高かった
  • こうした結果になった要因としては、貧富の差が激しい国では、経済的格差が価値観として認められている場合が多く、高収入=成功と捉えられやすいからかもしれない

こんな感じでしょうか。お金で人は幸せになれるのか?論争は深く掘り下げていくと、実はかなり複雑なテーマだなぁと思いました。

赤羽(Akabane)

個人的には、お金があれば幸せになれるとは思わないけれども、お金があれば色々な不便や面倒ごとを解決できて、そういう面から快適な暮らしをデザインすることはできるのかなと思っています。カモン、お金…(笑)

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参考文献&引用

#1 Macchia L, et al. Buying Happiness in an Unequal World: Rank of Income More Strongly Predicts Well-Being in More Unequal Countries. Pers Soc Psychol Bull. 2019 Oct 1:146167219877413.