赤羽(Akabane)
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筋トレのセット数【1 vs 3回】はどちらが筋力アップに効果的なのか?
最近では、筋トレで効果を高めるには何だかんだでボリュームが大事!という見解が強まってきています。何とも身もふたもない話ですが…(笑)
となると、トレーニングのセット数も多いに越したことはないと考えられますが、この辺りは実際どうなんでしょう?
1set vs. 3sets! 筋力アップにそれぞれどのくらいの効果があるのか?
2019年にユニバーシティ・オブ・ザ・ウェスト・オブ・スコットランドが発表した系統的レビュー&メタ分析(#1)によると、やっぱり1セットよりは3セットのトレーニングがベター!だけど1セットでも筋力は十分発達するよ!とのことでした。
この研究は、宇宙飛行士393名(平均25.2歳)を対象にした12件の試験を集めて、フライト前の準備期間に行われる筋トレプログラムの効果を比べたものです。フライト前は体をしっかり作っておかないといけないので、筋トレで力をつける人も多いんですね。
そして試験のグループ分けは、以下のようにランダムで行われました。
- 各種目1セット
- 各種目3セット
- (各種目2 or 5セット *試験によってはこのグループも追加された)
実験期間は平均11.2週間、そのうち週2~3回の頻度で筋トレが実施されました。トレーニングの負荷は平均で1RMの76.5%くらいで、「もう挙がらない..」というところまで挙げさせたところ、各セットのレップ数は平均9回くらいになったみたい。
そして実験前後でトレーニング種目の1RMの成長をグループ間で比べたところ、こんな結果になりました。
- 実験前後で筋力アップの変化幅を比べると、3セットのグループの方が有意な効果があった(効果量=0.25)
- 1セットの筋トレは効果量にして0.64(95%CI 0.44–0.84)だった
- 3セットの筋トレは効果量にして0.89(95%CI 0.66–1.12)だった
まとめると、予想通り3セットしっかりこなしたグループの方が実験後の筋力が有意にアップしていた、と。ただ、1セットのトレーニングでも十分高い効果は出ていますね。
またこの分析では、他にも参加者のトレーニング歴有無や単関節/多関節種目、上半身/下半身などによっても結果を細かく調べてくれていましたが、この条件なら有意な効果アリ!こっちはナシ!と効果がバラバラで、あまり参考にはなりませんでした。
注意点・まとめ
また今回の研究にも注意点もあって、ザっと以下の点は押さえておくとよろしいかと思います。
- どこまで一般化できる内容なのかは分からない:今回の研究に含まれたのはほとんどが男性&フライト前の宇宙飛行士しか対象にしていない
- 実験のデザインは結構バラバラ:筋力アップに大事なトレーニング負荷がバラバラだったり、全体的にバラつきが見られる
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。
- 筋トレで筋力アップを高めるにはセット数1より3が断然効果的だった
- ただ、セット数1でも十分な筋力アップ効果は確認されているので、どちらを取るか?はスケジュールなどと相談して決めるといいかも
- 特に宇宙飛行士はスケジュールがタイトなケースが多いので、こういった忙しい人は1セットのトレーニングを選んだ方がいいかも
こんな感じでしょうか。スケジュールに余裕がある方は種目ごとに3セットを目指して試してみるのがよろしいかと。
赤羽(Akabane)
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#1 Grant W. Ralston, et al. Re-examination of 1- vs. 3-Sets of Resistance Exercise for Pre-spaceflight Muscle Conditioning: A Systematic Review and Meta-Analysis. Front. Physiol., 24 July 2019.