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健康のために若い頃から取り組むべき事案、それは「心肺機能アップ」と「体型維持」

若い頃から心肺機能を高めて体型を維持しておかないと、年を取ってから循環器疾患で障がいを抱えるリスクが高まるかもしれない

赤羽(Akabane)

今回は「若い頃から心肺機能を高めたり太らないように気をつけた方がいいかも?」というお話です。

若い頃に心肺機能を高めておかないと、年を取ってから循環器疾患で障がいを抱えるリスクが高まるかもしれない

運動や睡眠、食事などの生活習慣は、晩年の慢性病リスクに大きく関わってくることが分かっています。つまり、若い頃から健康的な生活を心がけておくに越したことはない、と。

というわけで、この記事では「若いうちから心肺機能も高めておいたほうがいいかも?」というデータを見ていきます。

100万人以上の調査結果!若い頃から運動をして体型は維持しておいたほうがいいかも…

2020年にグラナダ大学が発表した研究(#1)によると、若い頃の低い心肺機能と肥満が、その後の循環器疾患(以下CVD)による身体の不自由を招く恐れがある!ということが分かりました。

この研究は、1972~1994年の間にスウェーデンの徴兵として登録された、1,078,685名の若い青少年(16~19歳)を対象に、過去の調査データと晩年の疾患に関するデータの相関をまとめたものです。

具体的な調査項目は、ざっとこんな感じです。

  • 心肺機能…自転車エルゴメーター
  • 筋力…ニーエクステンションの筋力測定(下半身の筋肉が最も体に与える影響が大きいと判断した)
  • BMI…体重 ÷ (身長m)2乗

そして平均28.4年間の調査期間(最大40.4年間)を経て、対象者のうち1,222名が脳血管疾患、346名が虚血性心疾患、147名が心不全で亡くなりました。この結果を踏まえて、以下のようなことが分かりました。

結果
  • 心肺機能が最も高い群の人は、最も低い群と比べてその後CVDによって体の不自由を招くリスクがかなり低かった(脳血管疾患:HR 0.28; 95% CI 0.21–0.37, 虚血性心疾患: HR 0.11; 95% CI 0.05–0.29, 心不全: HR 0.26; 95% CI 0.10–0.70)
  • 筋力は、その後CVDによって体の不自由を招くリスクとは目立った相関が見られなかった(わずかに見られたものの、有意な差ではなかった)
  • BMIから肥満にあたる人は、標準体型の人と比べて、その後CVDによって体の不自由を招くリスクがかなり低かった(脳血管疾患, 虚血性心疾患: HR 2.47 ~ 4.35(CIの記載なし), 心不全: HR 6.00 ; 95% CI 2.97–12.11)

*結果の数値は他の2つの要素による影響を調整済みのもの。HR…ハザード比。対象と比べた時のリスクの差を表す。

まとめると、若い頃に心肺機能が低かったり、肥満だった人ほど、後々になって循環器疾患で身動きが取れなくなるリスクが高かったんですね。

ハザード比の見方については、例えば「心肺機能 × 脳血管疾患」で見てみると、「HR 0.28」なので、【心肺機能が最も高い vs 最も低い】の比較でリスクは72%も低かった、ということになります。

また、この研究では「心肺機能が低い × 肥満」という二重苦にある場合のリスクも算出してくれていて、結果は真逆の「心肺機能が高い × 標準体型」と比べて5~7倍ちかく高くなっていました。こうしたリスクのインフレは、どうやら心肺機能を高めることで抑えることができるようです。

注意点・まとめ

ただし注意点もあって、ザっと以下の点は押さえておくと良さそうです。

注意
  • 対象は男性のみ: 軍隊の調査データを参考にしているので、女性は含まれていない
  • 他に結果に影響を及ぼす要素があまり調整できていない: 今回の研究では、上記3つの調査項目に加えて、喫煙や飲酒までしか考慮しておらず、食事や睡眠など他の大事な要素までは調整できていない
  • 対象になったサンプルサイズの割に疾患の発症件数が少ない: 調査の開始が10代で、その後調査期間は30年程だったので、調査終了時点でも対象者らは40代後半くらいだった。比較的若い分、疾患の発症件数は低くなってしまっている

どうやら、100万人超のサンプルサイズに対して発症件数が少ない分、リスクの数値がインフレしていそうな感じはしますね。全体的に大げさな数値になっていますし、今回の数値に関してはあくまで参考程度に留めておくのがよろしいかと。

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

ポイント
  • 若い頃から心肺機能を高めたり、太らないように体型を維持しておかないと、晩年になってCVDによる障がいを抱えるリスクが高まることが分かった
  • 今回の100万人以上を対象にした調査データの分析によると、若い頃の心肺機能が低くて肥満だと、心肺機能が高くて標準体型な人と比べて、その後CVDを発症して障がいを抱えるリスクが5~7倍程高くなってしまうことが分かった
  • 晩年を健康に過ごすには、若いうちから運動をしたり体型管理をしておいた方が良さそうだ

赤羽(Akabane)

心肺機能は運動能力を示す重要な指標の一つなので、特に動ける若い頃こそ、しっかり運動をしておいた方が良さそうですね。

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参考文献&引用

#1 Hanna Henriksson, Pontus Henriksson, Per Tynelius, et al. Cardiorespiratory fitness, muscular strength, and obesity in adolescence and later chronic disability due to cardiovascular disease: a cohort study of 1 million men, European Heart Journal, Volume 41, Issue 15, 14 April 2020, Pages 1503–1510, https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehz774