腕立て伏せで将来の心血管疾患リスクが予測できる?!

体の仕組み, 筋力トレーニング

腕立てで将来の心血管疾患リスクが予測できる?!

腕立てで将来の心血管疾患リスクが予測できる?!

今回は「腕立ての回数で心血管疾患リスクが予測できるかも…?」というお話です。
 
 
心疾患などの生活習慣病は病院で大掛かりな検査を受ければわかりますが、できれば大まかなリスクはセルフチェックしておきたいものですね。
 
 
ということで、今回は握力に引き続き腕立てもいい指標になるかも?というデータを見ていきましょう。
 

腕立て伏せを多くできる人は向こう10年間の心血管疾患リスクが低い?

参考になるのが2019年にハーバード大学公衆衛生学部が発表した研究(#1)で、1104名の消防士の男性(21〜66歳、平均39.6歳)を対象に、腕立てのでき具合と調査期間10年間の心血管疾患発症リスクの相関を調べた観察研究です。
 
 
腕立ての出来具合は80bpmの速さでレップ数をカウントするテストにて医師の監督のもと測定、その結果を基準に参加者を5つのグループに分類したようです。

 

  • 40回以上
  • 31〜40回
  • 21〜30回
  • 10〜20回
  • 10未満

 

そしてグループごとに期間内のリスクを見ていったところ、期間内で37件の心血管疾患が発生して、そこからこんなことがわかったようです。

 

  • 40回以上腕立てができたグループは10回に満たなかった人よりも心血管疾患発症リスクが96%低かった
  • 腕立ての回数が多い人ほど、血圧やコレステロール値、血糖値といったリスク因子が低く、喫煙歴とも逆相関が見られた
  • 逆に最大酸素摂取量(VO2MAX)とは相関が見られた

 

まとめると、腕立ての回数だけでその後10年以内の心血管疾患リスクが予測できるかもしれない…と。これはなかなか斬新で面白いですね。
 
 
また21〜30回と10未満のグループを比較しても75%のリスク低下が見られたようで、これを踏まえると、腕立てが全然できないくらいの筋力だと後々危ないのかな?と考えられます。
 

注意点・まとめ

ただし注意点もあって、ザッとこの辺りは押さえておくとよろしいかと思います。

 

  • 対象は1つのクリニックでデータを集められていた若い〜中年くらいの男性消防士たちだけで、その他の特徴を持つ人たちでどこまで一般化できるかわからない
  • 全体的に慢性病に罹るには若くて、実際に発症件数も少ないぶん、リスクの数値は大げさに出ている可能性がある

 

おそらく今回のように腕立てに絞って調査した研究はこれまでにないので、現段階では参考程度に留めておくのがよろしいかと。
 
 
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

 

ポイント
  • テストで腕立ての回数が多かった人ほど、その後10年での心血管疾患発症リスクがかなり低かった
  • 10回未満しかできないと危ないかもしれない
  • 腕立てが多くできるほど喫煙歴やコレステロール値、血圧などのリスク因子とは逆の相関が見られた
 

これから研究が進んでいって、ある程度腕立てで将来の心血管疾患リスクが予測できたら面白いですね。コストも手間も一切かかりませんし便利なセルフチェック法になりそうです。

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赤羽(Akabane)

この記事を読んで腕立てをしたくなった!という方は以下の記事たちが参考になるかと思います(笑)

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参考文献&引用

#1 Justin Yang, et al. Association Between Push-up Exercise Capacity and Future Cardiovascular Events Among Active Adult Men. JAMA Netw Open. 2019;2(2):e188341.