赤羽(Akabane)
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うつ病になりやすい職業ランキングトップ10!そこから分かる「ある共通点」とは?
出典は2014年にシンシナティ大学が発表した研究(#1)でして、「うつ病になりやすい職業トップ10」を調べてくれたもの。これはアメリカのペンシルバニア西部で2002~2005年に雇用された労働者たちのデータを基にした研究で、なかなか大規模な調査結果であります。
うつ病になりやすい職業トップ10
ということで早速ランキングを見ていくと、
- 1位 鉄道業…(バス運転手など)
- 2位 不動産業
- 3位 社会福祉…(介護士など)
- 4位 製造業…(宝石、貴金属、楽器製造など)
- 5位 パーソナルサービス…(フォトスタジオ、美容師など)
- 6位 司法のサービス
- 7位 環境、住宅産業
- 8位 会員制の組織…(労働組合などの組織)
- 9位 証券、商品ブローカー
- 10位 出版、印刷
このような感じでした。ちなみにこの調査結果の質を担保する内容として、性別や年齢、業界ごとの医療コストといった他の要素はしっかり調整済みとのこと。ただこれはあくまでアメリカでの話ですので、そのままそっくり日本に当てはまるかと言われると微妙なところではあります。
話が戻りますが、結局上で挙げた「うつ病になりやすい職業トップ10」に共通するモノとは何なのでしょう?研究チームによると、
ペンシルバニア西部のうつ病になりやすいトップランクの職業をみてみると、州規模で次のような傾向が強く見られた。 ー 労働に見合わない報酬、感情労働、肉体的な活動が少ない ー 裁量権が少なかったり、高いレベルの仕事を要求されたり、仕事による家族の軋轢が特にないにもかかわらず、だ。[筆者訳]
こうした要素が大きい共通点だった様子。これを一言で表すと、
- 顧客と頻繁に難しいコミュニケーションを取る必要があってストレスが強いわりに、体を動かす機会が少ない職業
といったところでしょうか。では、逆に「うつ病になりにくい職業」はどんなものなのか?有難いことにこの研究ではこちらにも焦点を当ててくれています。
- 娯楽、レクリエーションサービス
- 非金属鉱物製品(石、粘土、ガラス、コンクリなど)
- 重量建築(道路、線路、橋など)
- 石炭、炭鉱業
- 輸送機工業
たしかにこの辺りだと先ほどの共通点にはあまり当てはまりません。ただ個人的には、現場で働くとなると化学物質に晒される時間が長くなるのが懸念点ですね。
赤羽(Akabane)
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#1 Wulsin L, Alterman T, Timothy Bushnell P, Li J, Shen R.”Prevalence rates for depression by industry : a claims database analysis.“,Soc Psychiatry Epidemiol,Vol.48,No.11,pp1805-1821,2014.