赤羽(Akabane)
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体に悪い危険な職場を調べた研究
仕事は人生の質を決めるうえで特に大事なモノです。理由は単純で、人の一生の大半は仕事に費やされるから。そのため仕事選びというのは実のところ非常に重要な分岐点だと思います。やりたい仕事にありつける場合もあれば、そうでない人も。
228件の関連研究を総まとめしてわかった!体に悪い職場の10の特徴」
今回はそんな「仕事」についてちょっぴりスパイシーな内容をば。参考は2015年に発表されたメタ分析(#1)で、228件の研究を集めて「体に悪い職場の特徴」を調べてくれたものです。
皆さんの職場の環境と照らし合わせてみると「案外当てはまってるかも・・」みたいなことがあるかもしれませんね。それでは、ザっと見ていきましょう。
危険な職場の環境10選
- 仕事が原因の家庭の不和
- 社会的サポートの少なさ
- 保険がない
- 組織内の不公平さ
- シフトワーク形態
- 長時間労働
- 仕事の権限が少ない
- 仕事の責任が重すぎ
- 仕事がない(一時解雇など)
- 業績が不安定
ちなみにこのうち3つでも条件が当てはまっていたらその会社は辞めるべきです。何故なら、この研究は次の理由をもって上の要素を「危険!」と判断しているから。
- 早期の死亡率が高まった
- 精神を病むリスクが高まった
- 通院になるリスクが高まった
ココで言う通院というのは、主に心臓や肺の疾患を発症したことに因るものだったみたい。ちなみにこの3つを危険度別に分けると、ザっとこんな感じでした。(各項目の発生リスク(OR)の数字と参考研究の数を照らし合わせて選出)
早期の死亡率が高まる
- 仕事がない(一時解雇など)
- 仕事の権限が少ない
- 保険がない
精神を病むリスクが高まる
- 仕事が原因の家庭の不和
- 仕事がない(一時解雇など)
- 仕事の責任が重すぎ
通院のリスクが高まる
- 仕事が原因の家庭の不和
- 仕事がない(一時解雇など)
- 仕事の責任が重すぎ
まとめると、「仕事で家庭を犠牲にすること」「自分の権限が少ない仕事をする」「責任が重すぎる仕事をする」「不安定で仕事が無さすぎる職場」あたりは特に危険であると言えそうです。
では仕事の権限とは何か?というと、これは裁量権といって自分でコントロールできる領域のこと。これが狭いとストレスが高くなるのは何となく分かり易いかと。
他には、仕事がない(一時解雇などで)のが危険な理由としては、経済面の不安が高まるから!とのことでした。
赤羽(Akabane)
参考文献&引用
#1 Joel Goh,Jeffrey P feffer,Stefanos A. Zenios,”The Relationship Between Workplace Stressors and Mortality and Health Costs in the United States“,Management Science,2015.