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健康な食事はうつ病の改善に効果があることが信頼性の高い研究で判明。

赤羽(Akabane)

今回は「健康な食事って正味どのくらい良いの?」というお話です。

健康な食事はメンタルすら救う

健康な食事がメンタルにも効く!というのは有名な話で、最近ではうつ病の治療に特化した「SMILEs」という食事法についても紹介しました。ザっと内容を振り返ると、

  • 地中海式ダイエットをベースにした食事法「SMILEs」を12週間続けた結果、うつ病患者らはソーシャルサポートと比べてうつ病を大幅に改善できた!(#1)

というもの。近年では、うつ病は体内の慢性的な炎症が原因で発症する!(#2)という説が濃厚で、健康な食事は慢性炎症を抑えてくれるので、こういったメカニズムも理由の一つとして尤もらしい、と考えられます。改めて食事の大切さを実感するお話ですね。

というわけで、この記事では食事とメンタルに関するもう一歩踏み込んだデータを見ていきます。

過去最大研究:健康な食事はうつ病や不安に効くのか?

2019年に西シドニー大学のNICM健康研究所が発表したメタ分析(#3)によると、どうやら健康と言われる食事をすることで、そうでない場合よりもメンタルが僅かに改善することが分かりました。

まず研究の中身はザっとこんな感じ。

  • 16件のから45826名(平均55歳、21–85歳)のうつ病患者を対象に、
  • 健康な食事 vs 比較グループでうつ病スコアの改善を比べた
  • 比較グループはカウンセリングやソーシャルサポート、何もしない、など様々

つまり健康な食事をするグループと比較グループでどのくらいうつ病や不安レベルに差が出るのか?を見ているんですね。

ちなみに健康な食事というのは具体的に、以下の条件に当てはまる内容です。

  • 地中海食のような健康な食事スタイル
  • 減量が目的のカロリー制限ダイエット
  • 野菜や果物を増やす、脂肪を〜%までにする、のような栄養指導

そしてこの実験を12週間や2年といった様々な期間でみた結果、以下のようなことが分かりました。

結果
  • 健康な食事グループは比較グループよりもうつ病スコアが改善した(g = 0.275, 95% CI = 0.10 to 0.45, p = .002)
  • 不安に対しては改善が見られなかった

(#3)より引用&編集。

ひとまず、食事グループのほうがうつ病の改善が見られて、その効果は小程度だった模様。そして更に詳しくみていくと、こんなことも分かりました。

  • 質の高い研究だけで見てもしっかり効果は見られた
  • 比較グループが何もしない場合、食事グループとの差は広がった
  • 女性のほうが健康な食事のうつ改善効果は高かった

やはり比較グループは何もしない方が両者の差は広がった模様。また女性のほうがうつ病改善効果が高かったようですが、ここは対象の研究数も少なくて原因はよくわかっておりません。

注意点・まとめ

まとめると、普段より栄養に気を遣ったり、地中海食など健康な食事スタイルを心がけるだけでうつ病改善が見込めそう。ただし気に留めておくポイントもありまして、

注意
  • 1件を除く15件は正式に病院でうつ病診断がおりた患者ではない人を対象にしている

ここは押さえておいたほうがよろしいかと思います。要は、今回の結果は正式な診断ではなくうつ病診断のスコアが高かった人たちがメインということ。細かいですがここは重要な違いかと。

赤羽(Akabane)

結論、健康な食事がうつ症状に効くのは間違いなさそう。具体的な食事内容としては、ザッと見たところ地中海食のガイドラインに従うのが安定みたい。詳しくは以下をザッとご覧いただければ幸いです。

関連記事はこちらをどうぞ

地中海式ダイエット 健康 科学的に健康になれる食事法『地中海式ダイエット』とは?赤ワインを嗜みオリーブオイルを愛でよう。

参考文献&引用

#1 Felice N. JackaEmail author, Adrienne O’Neil, Catherine Itsiopoulos, Rachelle Opie, Sue Cotton, Mohammadreza Mohebbi, David Castle, Sarah Dash, Cathrine Mihalopoulos, Mary Lou Chatterton, Laima Brazionis, Olivia M. Dean, Allison Hodge and Michael Berk ,”A randomised controlled trial of dietary improvement for adults with major depression (the ‘SMILES’ trial)“,BMC Med. 2017 Jan 30;15(1):23.

#2 Giulia C. Leonardi, Giulia Accardi, Roberto Monastero, Ferdinando Nicoletti and Massimo Libra,”Ageing: from inflammation to cancer“,Immun Ageing,15:1,2018.

#3 Firth J, Marx W, Dash S, Carney R, Teasdale SB, Solmi M, Stubbs B, Schuch FB, Carvalho AF, Jacka F, Sarris J.,”The Effects of Dietary Improvement on Symptoms of Depression and Anxiety: A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials“,Psychosom Med. 2019 Apr; 81(3): 265–280.