赤羽(Akabane)
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最強の統計手法「メタ分析(メタアナリシス)」とは
参考図書の『心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門』(金剛出版)のメタアナリシスの項目を引用。
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メタアナリシスとは、解析の解析という意味であり、同一の研究テーマに関する複数の独立した先行研究(一次研究)を集めて、それらを統合して解析する統計的手法のことである。
つまりテーマに沿った過去の研究で条件に合ったものを沢山集めて結果を出す方法です。当然、集めた研究の質はなるべく高いものがベター。著者も次のように書いています。
メタアナリシスの対象となるのは、ランダム化比較試験(RCT)のような頑健な質の高いデザインの研究に限定されることが通常である。このことを端的に示す文句として”Garbage in garbage out”という言葉がある。言葉は悪いが、「ゴミを入れたら、ゴミしか出てこない」という意味である。つまり、質の低い研究をメタアナリシスによってまとめても、その結果は質の低いエビデンスにしかならないということである。
なかなかのパワーワード(笑)しかしそれだけ中身の研究の質が大事だということ。
対象とする研究が選択されたら、それを統合して解析するのだが、その際に用いられる統計的手法がメタアナリシスである。そして、メタアナリシスを用いて研究を統合した論文を系統的レビュー(Systematic review)と呼ぶ。メタアナリシスと系統的レビューという言葉は、よく混同され、しばしば同義語として用いられるが、厳密には異なった概念である。
ザックリまとめると、より質の高いパフォーマンスのために選りすぐりのベストメンバーだけを集めてベストな結果を一つにまとめよう!という研究手法なんですね。
メタ分析では、ランダム化比較試験のような信頼性の高い研究を集めるのが本来は鉄板なんですが、中にはコホート研究や疫学研究をまとめたものも確かに存在します。信頼度の高さは次のような感じになります。
- ランダム化比較試験(RCT)をまとめたメタ分析
- その他の研究(コホート研究、ケースコントロール研究など)をまとめたメタ分析
- ランダム化比較試験(RCT)
- コホート研究などの観察研究
- 専門家の意見
- 個人の意見
系統的レビューとメタ分析は厳密には違うものなのでその点は注意ですね。メタ分析の手法を使ってない、ただの系統的レビューなんかもあるのでメタ分析を使ってる場合は「メタ分析と系統的レビュー(Systematic Review and Meta-Analysis)」としっかり明記してあります。
赤羽(Akabane)
ランダム化比較試験(RCT)を集めたメタ分析の例
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# 大久保街亜、岡田謙介著『伝えるための心理統計』勁草書房、2012年。
# 原田隆之著『心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門』金剛出版、2015年。