赤羽(Akabane)
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友達と一緒に働く!は仕事のパフォーマンスを上げてくれるのか?
多くの職場では「友達紹介制度」というものがあります。これは友達に会社を紹介して入社までいけば会社からお金がもらえる制度ですね。
こうした制度は人事が人材探しをする手間が省けるだけではなくて、気心知れた人間が職場にいればパフォーマンスもアップするんじゃないか、と考えられていたり。確かに有り得そうな話です。
友達と一緒にグループワークするとパフォーマンスが上がる?
といったところで、今回は「職場で友達と一緒に働くってどうなの?」というお話。参考になるのが2018年にオハイオ州立大学とペンシルバニア州立大学が発表したメタ分析(#1)で、友達と一緒のグループで働くとパフォーマンスは上がるの?という点を調べてくれております。
ザッと中身を覗いてみると、
- 26件の研究から1016グループ(3467名)を対象に
- 友達と一緒だとグループワークの効率が上がるか?を調査
- 友達と同じグループ vs. ただの知り合いと同じグループでグループワークの成果を比べた
こんな内容。違いはグループワークをする仲間が友達か?知り合いか?の違いだけですね。
すると大まかな結果で言うと、
- 友達とグループワークをすることでパフォーマンスが小~中くらいアップした!(効果量d = 0.31)
こんなことになりました。まず全体的には、友達と一緒だとパフォーマンスが上がった様子。
そしてもう少し詳しくみてみると、友達と一緒に働くメリットはこんな時に大きかったようです。
- グループの規模が大きいとき
- たくさんのアウトプット(意見、アイデア出しとか)が求められるとき
この辺りは何となくうなずける話かと。気心知れた友人なら心置きなく意見を言い合えますし、とにかく仕事のボリュームが求められるときに友情が役立つ、と。
逆に言えば、意見出しが1つで十分だったり、質が求めれられる場合は、友達の効果は発揮できないみたい。この辺りは「一緒にどんな仕事をするか?」によるみたいですね。研究者らも、
友人でない人の方が、ただ周りに流されるのではなく、より建設的に解決策へ向かうためのメリット、デメリットを話し合い、時に反対意見を出すこともできるからかもしれない。[筆者訳]
とまとめていたり。これは確かに納得のいく話かと。
赤羽(Akabane)
参考文献&引用
#1 Chung S, Lount RB Jr, Park HM, Park ES,”Friends With Performance Benefits: A Meta-Analysis on the Relationship Between Friendship and Group Performance.“,Pers Soc Psychol Bull. 2018 Jan;44(1):63-79.