母の言葉「よく噛んで食べなさい」はダイエット的にも正しかった件。

2019年3月28日体の仕組み, 栄養成分、物質, 考察編

「よく噛んで食べなさい」の重要性

当ブログでは「アンチエイジングのための食事」についてあれこれ書いておりますが、今回は食品の話ではなく食事の作法について少々。

内容はズバリ「よく噛んで食べなさい!」という恐らく誰もが言われたことのあるセリフについて。根拠としてよく言われるのが「よく噛んで食べないと太るぞ」といったものですが、咀嚼は我々にどんな恩恵をもたらしてくれるのでしょう?

そこで参考になるのが2015年に発表されたメタ分析(#1)でして、ザっと以下のような内容でした。
 

  • 15件の研究を系統的レビュー、10件をメタ分析により精査
  • 全体で620名が対象(20.3~31.1歳)
  • 噛む回数、噛む時間が主観的な空腹や満足感、*食欲に関係する腸内ホルモンに与える影響を調査
  • 比較方法は「噛む回数多いグループvs 少ないグループ」や「噛む時間長いグループvs 短いグループ」など
* コレシストキニン、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)、グレリン、ポリペプチドYY、膵臓ポリペプチド

 
ちなみに研究毎に噛むモノが違っていまして、ガムやナッツ、ピザをかじる研究もありました。研究結果をまとめるとこんな感じに。

 

  • 16の実験のうち10件でよく噛んだグループは総摂取カロリーが減った
  • 腸内ホルモンを調べた研究3/5件で、噛む回数を増やすと食欲を抑制させるホルモンが増えた
  • 研究によっては食欲を増進させるホルモン(グレリンなど)が減ったとの報告も
  • ゆっくり噛んで食べることでその後主観的な空腹レベルが減少、食欲スコアが2.31点下がった(− 4.67~−1.38)

 

ということで全体的に良い感じの結果が出ています。特によく噛んで食べることで腸内ホルモンに変化が起きているのが面白いポイントですね。

ただし最後の食欲スコアの結果については、対象のモノを噛み始めてから60分経過後の空腹レベルを調査したとのことで、もっと長い時間だとどうなるかはわかりません。

他にも研究全体を通して結果にバラつきが見られておりまして、食べるモノの違い(食感、味)や実験前後の食事タイミングなどなど調整しきれていない部分が大きいからだと考えられます。

dummy
赤羽(Akabane)

まとめると、具体的に“よく噛む”とどのくらい食欲抑制効果があるかは現時点で判断が難しいものの、ダイエットをするなら以下の三点を心がけてみるといいかも!程度になりましょうか。

 

  • 食事はゆっくり味わう
  • 食べるのが速い人は噛む回数を増やしてみる
  • 食事の時間を長くとる

 
普段から忙しいビジネスパーソンの方にとっては難しい内容かと思いますが、まずは一度意識してやってみるとよろしいかと思います。
 


 

マインドレスイーティングとも繋がる話

映画館 ポップコーン マインドレスイーティング

最後に、今回取り上げた内容は前回触れた「マインドレスイーティング」とも通ずるのかなと思ったので、併せて以下もザっと見しておくとよろしいかと思います。

 

参考文献&引用

#1 Miquel-Kergoat S, Azais-Braesco V, Burton-Freeman B, Hetherington MM,”Effects of chewing on appetite, food intake and gut hormones: A systematic review and meta-analysis“,Physiol Behav. 2015 Nov 1;151:88-96.