因果関係をハッキリさせる研究法「ランダム化比較試験(RCT)」とは?【データ分析の基礎】

2019年4月30日エビデンスベースド入門

ランダム化比較試験(RCT)とは

ザックリ3行で説明すると、

 

  • 対象者をA、Bの2つのグループに分けて、
  • 片方には効果を確認したい薬などを与えて、
  • もう一方には何も与えずに結果に差がでるかを実験する

 

みたいな研究手法ですね。これは現時点で最高の研究デザインと言われていて、因果関係を特定するのに最適な方法であります。詳しいRCTの研究ステップは図書『心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門』(金剛出版)を参考に見ていきます。
 

  1. リサーチ・クエスチョン(誰を対象に、どんな実験を、何と比べて、どうなるか)
  2. 参加者をランダムにグループ分け
  3. 介入実験開始!
  4. 結果の差をグループで比べる

 
まず、リサーチ・クエスチョンの段階で実験のテーマを決めます。そして参加者はグループ分けされますが、ここでは参加者のグループ分けに偏りが出ないようにランダムに分けられます。RCTは医療の臨床試験なんかで頻繁に使われていて、例えば、

Aグループ…新薬「キットヨクナール」を毎日飲むグループ
Bグループ…プラセボでただのビタミン剤(効果なし)を毎日飲むグループ

こんな実験は鉄板だったり。このグループ分けで比べられる効果は、新薬「キットヨクナール」の効き目ということになります。もし結果として両グループで違いが見られたら、それはキットヨクナールが関係している可能性が高い!ということが言えるんですね。例えば「血圧が下がった」とすると、
 

  • 新薬「キットヨクナール」には血圧を下げる効果がある!

 

こんな風に考えられる、と。ただしこれは極端な例で、実際には「キットヨクナールを飲む」以外のところで対象者らが結果に関係する何か(運動、降圧剤を飲んでいたとか)をしていたとも考えられます。だから大事なポイントは、結果に関係しそうな別要素は出来る限りグループ間で揃えること。例えば飲むタイミング、量、できれば睡眠時間帯や食生活なども。この辺りの調整が効いているほど、導き出される因果関係は信頼できるものになります。
 
 
ちなみに研究の信頼度で言えば、質の高いランダム化比較試験(RCT)をかき集めたメタ分析(メタアナリシス)が最強、エベレストの頂きです。複数のRCTから導き出される結論となると、大体は科学のお墨付きと捉えてもよろしいかと思います。

メタ分析 RCT 観察研究 エビデンス

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赤羽(Akabane)

当ブログでもなるべくRCTのメタ分析みたいな信頼性の高い情報を紹介するのを心がけております。いつも読んでくださっている方には説明する必要もない話でしたね。

参考文献&引用

# 伊藤公一朗著『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』光文社新書、2017年。

# 原田隆之著『エビデンス・ベイスド・プラクティス入門 エビデンスを「まなぶ」「つくる」「つかう」』金剛出版、2015年。