赤羽(Akabane)
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筋トレの「スーパーセット」って本当に時短効果はあるの?
スーパーセットとは、専門的に言うと主働筋と拮抗筋の関係にある2つの部位を交互に同じセットとして鍛えるテクニックです。
これらは、主働筋が収縮している時に拮抗筋は伸張するような関係で、ダンベルカールでいう上腕二頭筋と三頭筋がいい例ですね。
この例だと、ダンベルカール(二頭筋)をやった後にディップス(三頭筋)を続けてこなせばスーパーセットということになります。要は筋肉の表裏みたいな感じなので、インターバルをあまり取らずに同時にこなせば時短になるかもしれない!と。
スーパーセットの筋トレ時短効果を調べた実験をピックアップしてみる
ここまででスーパーセットは時間効率がいいかも!ということが分かりましたが、実際のところ本当なのでしょうか?この問題について参考になるデータを見てみましょう。
スーパーセットで筋トレの時間効率がアップ!
2017年にリオデジャネイロ連邦大学が発表したランダム化クロスオーバー試験(#1)では、15名の若い男性(平均22.4歳、筋トレ歴3.5年)を対象に、彼らに次の2つのパターンをこなしてもらう実験を行っていました。
- スーパーセット:10RM(10回ギリギリ挙上できる重量)でベンチプレスとシーテッドロウを10秒インターバルで交互にこなしつつどちらも×3セット(セット間インターバルは2分)
- 普通の筋トレ:10RMでベンチプレス×3セット→シーテッドロウ×3セットを2分間インターバルでこなす
それぞれのパターンを試す間隔は72時間程空けていて、参加者には計4日間ラボに来てもらって実験をした様子。また実験の結果としてはトレーニングの総ボリュームをみていったようで、今回は負荷×回数で計算したみたいです。
すると結果分かったのは、スーパーセットのパターンで総ボリュームが有意に増加していた!ということでした。つまりスーパーセットを使えば短い時間の中でたくさんこなせるようになる!と。
注意点・まとめ
ということで、どうやらスーパーセットを使えば短い時間でガッツリ鍛えることができることが分かりました。効率を重視する方にはうってつけなテクニックですね。
ただし注意点としては、今回取り上げた実験では直接筋肥大や筋力アップといった効果を検証したわけではない点は押さえておきたいところ。また対象者も若い筋トレ経験者男性のみなので、女性や高齢者、筋トレ初心者あたりでどんな結果になるのか?ははっきりしていません。
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。
- スーパーセットは主働筋と拮抗筋を同時に鍛える筋トレテクニック
- 実証実験でもスーパーセットが筋トレの時間効率を高める効果が確認された
- 忙しい方や筋トレに慣れている方は使ってみても良さそう
こんな感じでしょうか。一応テクニックとしては中級以上向けくらいだと思いますので、初心者の方はもう少し慣れてからの方がよろしいかと思います。
赤羽(Akabane)
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#1 Paz GA, et al. Volume Load and Neuromuscular Fatigue During an Acute Bout of Agonist-Antagonist Paired-Set vs. Traditional-Set Training. Journal of Strength and Conditioning Research. 31(10):2777–2784, OCTOBER 2017.