赤羽(Akabane)
今回は「ビタミンDの最適な摂取経路とは?」というお話です。
目次
2017年のサリー大学の研究
2017年にサリー大学が発表した研究(#1)によると、ビタミンDの中でもD3のほうがD2よりもおよそ2倍効率良く吸収されたようです。これは面白い結果ですね。これまではビタミンD2とD3は摂取源が違うだけであとは全く同じだという見解が強かったのです。ちなみにビタミンD2とD3の違いはこちらで触れています。研究概要を見てみましょう。
- 335人の南アジア、ヨーロッパの女性が対象
- 冬を越す間行われた、12週間
- 冬を重視するのは冬が一番ビタミンD不足になりがちだから
- 参加者たちの体内ビタミンDレベルを調べた
- 参加者は次のようにグループ分けされた
- ビタミンD2のビスケットを食べるグループ
- ビタミンD2のジュースを飲むグループ
- ビタミンD3のビスケットを食べるグループ
- ビタミンD3のジュースを飲むグループ
- プラセボグループ(何もしない)
固形か液体か、そしてビタミンD2かD3か、何もしない場合とどう違いが出るか、を調べたようですね。結果は次のようになりました。
結果
- ビタミンD2グループはジュースで75%、ビスケットで74%、ビタミンDレベルが上がった
- ビタミンD3グループはジュースで35%、ビスケットで34%、ビタミンDレベルが上がった
- プラセボグループは25%、ビタミンDレベルが低下していた
面白い結果になりました。この研究から、ビタミンDの摂取源は液体個体関係なく効果が発揮されそう。そして注目はD2かD3かで12週間後の体内ビタミンDレベルに大きく差が出た点。ビタミンD3のほうがおよそ2倍体内のビタミンDレベルが高まっているのがわかります。
ただ一つ、これはサリー大学に掲載されている研究であって、科学雑誌に正式に掲載されているわけではなさそうなのです。それに介入の内容以外の要素はどのくらい調整されていたのかが明記されていないのも残念なところです。(食生活、運動習慣、個々の体型etc..)
結論、これだけでは「ビタミンD3はD2より優れてる!」とは断定できませんが、新しい可能性を示した点で面白い研究だと思います。
赤羽(Akabane)
ビタミンDはD3を優先して摂ってみてもよさそうですね。
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#1 Natasha Meredith,”Worldwide health authorities urged to rethink vitamin D guidelines following revolutionary study“,2017.