赤羽(Akabane)
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米国心臓病学会(ACC)の研究結果。昼寝は少量の降圧剤並みに血圧を下げてくれる?!
早速ですが、この件について最新のデータを見ていきましょう。
1時間昼寝するごとに3mmHgも血圧が低下?!
これは米国心臓病学会の科学セッションで発表された研究(#1)で、212名の男女(平均値:収縮期血圧129.9mmHg、年齢62歳)を対象に、昼寝が血圧を下げるかどうかを調べたものです。彼らの4人に1人は喫煙者か二型糖尿病患者、もしくは両方だったみたい。
で実験は、まず彼らを次の2つのグループに分けるところから始まりました。
- お昼寝をする:平均49分のお昼寝をする
- 何もしない:お昼寝せずそのまま過ごす
そして、彼らには24時間血圧を測定し続けたまま過ごしてもらって、他にも昼寝の時間やアルコール、運動習慣など一般的な血圧に関わる要素もチェックしていったようです。
すると結果、こんなことが分かりました。
- お昼寝をした場合、24時間の収縮期の血圧が平均5.3 mm Hg低下していた(127.6 mmHg vs 132.9 mmHg)
- 1時間昼寝するごとに24時間の収縮期血圧が3 mm Hg 低下した
まとめると、お昼寝をした場合に、その日の上の血圧が他の生活習慣を改善した時レベルで低下していたんですね。しかもポイントは、この結果が高血圧な参加者でなくて比較的安定した血圧の人も居る中で確認された、という点。つまり血圧の改善が大きくは見られないであろう人たちでもかなりの効果が出たんだ、と。
「収縮期の血圧5.3mmHg低下」というのは降圧剤を少量使ったときに匹敵する量だそうで、これが昼寝をするだけで得られるというのはすごいですね。
注意点・まとめ
注意点としては、今回の研究は一日ぽっきりなので、数日~数週間単位だとどう変化していくかはハッキリしていません。
また「1時間昼寝するごとに収縮期の血圧が3mmHg低下」とありますが、だからと言って「よし!じゃあ一日に5時間昼寝して15mmHg下げよう!」とはならないので注意。その晩の睡眠のコトを考えるなら、せいぜい30分~1時間くらいが限度かと。
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。
- お昼寝は24時間の血圧を下げてくれる
- 少量の降圧剤や生活習慣の改善と同レベルの低下が見られた
- ただし一日のみの研究で、長期になるとどんな変化があるか?はハッキリしていない
こんな感じでしょうか。普通の睡眠と血圧の関係を調べた研究は多数あるんですが、昼寝に絞ると全然ヒットしませんね。
赤羽(Akabane)
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#1 American College of Cardiology. A Nap a Day Keeps High Blood Pressure at Bay. accessed on 9th Oct 2019.