WHO(世界保健機関)が警鐘!新型コロナウイルスの流行でネットに蔓延る噂やフェイクニュース

WHO(世界保健機関)が警鐘!新型コロナウイルスの流行でネットに蔓延る噂やフェイクニュース

今回は「新型コロナウイルスにまつわる噂を検証!」というお話です。

WHO(世界保健機関)が警鐘!新型コロナウイルスの流行でネットに蔓延る噂やフェイクニュース

2019年12月、中国の武漢で新型コロナウイルスの感染者が出ました。そして2020年2月現在、コロナは中国に留まらず世界各国へ広まっています。

日本でもコロナへの危機感が高まってきていて、感染者が出たクルーズ船の乗客をしばらく船内に缶詰め状態にさせておく、などの措置まで取られています。

こうしたウイルス感染のパンデミックは過去にもSARSやMARSなどありましたが、現在においてもっと怖いのがネットにはびこるガセネタやデマ情報。根も葉もない予防法が出回ってしまっていて、一体どれを信じていいのかよくわからなくなっています。

というわけで、この記事では新型コロナにまつわる噂や疑問を一つずつスッキリさせていきます。

WHO(世界保健機関)による一問一答!新型コロナウイルスにまつわる噂や疑問の是非を検証!

参考にになるのがWHO(世界保健機関)が新たに公式発表した声明(#1)で、新型コロナにまつわる14の噂や疑問に答えてくれていました。それでは、一つずつ真偽を確かめてみましょう。

ハンドドライヤーは新型コロナを殺菌できる?

できません。手はこまめにアルコール消毒や石鹸で洗って、ペーパータオルやエアドライヤーでしっかり乾かしましょう。


紫外線殺菌照射は新型コロナを殺菌できる?

できません。紫外線照射は皮膚炎を引き起こすのであまり使うべきではありません。


温度スキャナーでコロナウイルス感染者を特定できる?

温度スキャナーは発熱のある感染患者であれば特定できますが、ウイルスに感染しているだけの患者は見分けが付きません。

これは、新型コロナの感染者が発熱や体調不良を訴えるのは感染から2~10日間程タイムラグがあるからです。


アルコールや塩素を体に吹きかければ新型コロナを殺菌できる?

すでに体内に入っているものはできません。こうした物質は目や鼻などの粘膜組織には有害なので危険な使用は避けましょう。


中国からの郵送物や手紙を受け取るのは安全なの?

はい。コロナウイルスは手紙や郵送物といった物にくっついた場合、それ程長くは生き残らないことが以前の分析からも分かっています。


家で飼っているペットは新型コロナを媒介するの?

現時点ではそのようなエビデンスはありませんが、ペットと接した後はこまめに手を洗うことは得策かと思われます。


肺炎のワクチンで新型コロナを予防できる?

できません。新型コロナは、それだけに特化した治療法が必要なくらいにこれまでのウイルスとは異なります。

現在もたくさんの研究者たちが新型コロナのワクチンの開発に躍起になっていて、WHOもこの活動を支援しています。


生理食塩水でこまめに鼻の中を洗えば新型コロナ予防になる?

いいえ。生理食塩水で鼻の中を洗うことで新型コロナ予防になるというエビデンスはありません。

定期的に鼻の中を生理食塩水で洗えば風邪の予防になるかも?という報告は少々ありますが、これが呼吸器感染症に効くという根拠にはなりません。


うがい薬によるマウスウォッシュは新型コロナ予防になる?

いいえ。うがいやマウスウォッシュが新型コロナを予防するというエビデンスはありません。

幾つかのマウスウォッシュ製品で口腔内の病原菌を殺菌できるという報告はありますが、新型コロナに対しての効果を裏付ける根拠にはなりません。


ニンニクを食べれば新型コロナ予防になる?

いいえ。ニンニクは確かに抗菌作用がある健康食材ですが、そのようなエビデンスは存在しません。


ごま油を体に塗りたくれば新型コロナが体内に侵入するのを防げる?

いいえ。漂白剤や塩素ベースの消毒薬で、溶剤やエタノール、過酢酸、クロロホルムといった物質は体表面の新型コロナを殺菌できるかもしれませんが、こうした物質を皮膚や鼻の下などに塗ってもウイルスの侵入は防げません。(それどころか危険なので止めましょう)


新型コロナは年齢によってかかりやすいということはあるのか?

どの年齢層でも新型コロナ感染の可能性はあります。ただ、高齢者や既往歴のある患者などは、感染によって重篤化する危険性が高いです。


抗生物質は新型コロナに効くのか?

いいえ。抗生物質はバクテリアにのみ効果を発揮します。ただし、新型コロナ感染に伴って細菌感染をする場合もありますので、病院で抗生物質も処方される可能性はあるでしょう。


新型コロナ予防や治療に効果的な薬は何かあるのか?

いいえ。現時点まで、新型コロナに特化した薬はありません。ただしこれは病院に行かなくてもいいということではなくて、分かっている限り最善の治療は受けるべきです。

WHO(世界保健機関)が推奨する現段階でできる新型コロナ対策

新型コロナにまつわる噂や疑問がスッキリしたところで、次は現段階で分かっている対策が気になってくる頃合いですね。

ただ残念ですが、新型コロナについて現時点で分かっていることはかなり少なくて、従来のウイルス予防法を参照するのが精一杯な感じがします。詳しくは以下8つの対策をご覧ください。
COVID-19コロナウイルスの感染予防のために本当にすべき8つの対策とは?【WHO(世界保健機関)が推奨】

注意点・まとめ

ここまでで、新型コロナウイルスにまつわる噂やフェイクニュースの真偽、素朴な疑問がある程度はスッキリしたかと思います。

ただし中には、現時点では客観的なデータが少なくて何とも言えない!という結論のものも結構ありました。この点については、今後の実証研究次第では答えが変わる場合もあるかもしれません。

赤羽(Akabane)

新型コロナに関してはネットで色々な情報が手に入りますが、情報の根拠が示されていなかったり、そもそも胡散臭さを感じたりしたらまず疑ってかかった方がよろしいかと思います。その上で、WHOなどの信頼できる情報源を当たって情報がアップデートされていないか?を逐一確認するのが良いでしょう。
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参考文献&引用

#1 World Health Organization. Novel Coronavirus (2019-nCoV) advice for the public: Myth busters. accessed on 11th Feb 2020.