赤羽(Akabane)
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アボカドで腸内環境がこんなに善くなる！という実験結果
アボカドを3ヶ月食べ続けると腸内環境はこうなる！
2020年にイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校が発表したRCT(#1)によると、アボカドを3ヶ月食べ続けると腸内細菌の多様性が増し、食物繊維を分解する善い細菌も増えることが分かりました。
この研究では、163名の成人(25〜45歳)を対象に、12週間の実験を行なっています。期間中、参加者は年齢や体型、性別が均等になるようにランダムで以下の2グループに分類されました。
- アボカドグループ: 男性は175g、女性は140gのハスアボカドを毎日一食の一部として食べ続ける
- 比較グループ: アボカドの部分以外は上記グループとほぼ同じ食事メニューを食べる
*量グループで総カロリーは揃える
そして実験前後で食事の記録や体組成測定、糞便から腸内細菌やその代謝物などをチェックしていきました。
すると実験の結果、以下のようなことが分かりました。
- アボカドグループは比較グループと比べて腸内細菌のα、β多様性が増していた(αは有意な増加)
- 腸内細菌の種類別に見ると、フィーカリバクテリウム属、ラクノスピラ属、アリスティペス属の腸内細菌が豊富になっており、一方でロゼブリア属やルミノコッカス属は減少していた
- 糞便中の酢酸が18%、ステアリン酸が70%、パルミチン酸が98%多く、一方で胆汁酸のコール酸が91%、ケノデオキシコール酸は57%少なかった
結果をまとめると、アボカドを3ヶ月食べ続けることで腸内細菌の多様性が増し、食物繊維を発酵分解する善い菌が増えた！という感じになります。
胆汁酸の一種であるコール酸やケノデオキシコール酸は、腸内で炎症反応を引き起こすと言われています。これを踏まえると、アボカドを定期的に食べ続けることで腸内環境の改善が見込めると考えてよいかと思います。
注意点・まとめ
ただし注意点もあって、ザっと以下の点は押さえておくと良さそうです。
- 参加者はイリノイ州の一部地域から集めれており、人種や地域が偏っている
- 参加者は太り気味/肥満体系の人のみで、標準体型ややせ型の人では効果に差がでるかもしれない
- 食事の内容は自己申告制なので主観が混じっているかもしれない
ちなみに、人種によっても腸内に棲んでいる細菌のバリエーションは全然違うことが分かっていまして、殊腸内細菌の話になると意外に大事な要素だったりします。
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。
- アボカドを3か月毎日食べ続けたら腸内環境が改善された！という実験結果
- 具体的には、腸内細菌の多様性が増し、食物繊維を発酵分解してくれる善い菌が増えたり、腸内の炎症反応の要因になる物質も減少していた
- ただし実験の地域が限定されていたり、太り気味/肥満体型の参加者のみで検証している点で、他の特徴を持つ人にどこまで一般化できる内容なのかは分からない
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#1 Sharon V Thompson, Melisa A Bailey, Andrew M Taylor, Jennifer L Kaczmarek, Annemarie R Mysonhimer, Caitlyn G Edwards, Ginger E Reeser, Nicholas A Burd, Naiman A Khan, Hannah D Holscher, Avocado Consumption Alters Gastrointestinal Bacteria Abundance and Microbial Metabolite Concentrations among Adults with Overweight or Obesity: A Randomized Controlled Trial, The Journal of Nutrition, , nxaa219, https://doi.org/10.1093/jn/nxaa219
※当記事はメンテナンス済みですが、2020年12月29日に公開された時点での内容となっておりますので、情報が古くなっている場合もあります。
