人気のダイエット11種類を総まとめ！現時点で最も科学的なデータが豊富な食事法はやっぱりアレだった

赤羽(Akabane)

今回は「人気のダイエット11種類のデータを総まとめ！」というお話です。

人気のダイエット11種類を総まとめ！現時点で最も科学的なデータが豊富な食事法はやっぱりアレだった

ダイエットって、色々な種類があるけれど、一体どれを試したらいいのか分かんない…

この記事では、上記テーマについて参考になりそうなデータを見ていきます。

全11種類の人気ダイエットをまとめたアンブレラレビュー

2020年にフィレンツェ大学が発表したアンブレラレビュー(#1)によると、現時点でエビデンスが豊富且つ幅広い健康効果が認められているのは、地中海式ダイエットとDASHダイエットだ！ということでした。

この研究は、RCTのみをまとめた80件のメタ分析を集めて、以下11種類の定番ダイエットの効果を検証したものです。

糖質制限ダイエット(21件)
高タンパク質ダイエット(8件)
低脂肪ダイエット(9件)
地中海式ダイエット(11件)
パレオダイエット(2件)
低GIダイエット(12件)
間欠的カロリー制限(6件)
ベジタリアンダイエット(9件)
DASHダイエット(6件)
ノルディックダイエット(2件)
ポートフォリオダイエット(1件)

当サイトでも取り上げたことのある人気のダイエットが勢揃いしています。そして、これらのデータを、体型や血糖値、コレステロールなどの脂質プロファイル、血圧などの数値を基準に、一つずつレビューしていったようです。

すると、レビューの全体的な結論はこんな感じになりました。

結果

最もエビデンスが豊富で、一貫して幅広く健康効果が確認されたのは、地中海式ダイエットだった(善玉コレステロール値以外の全てで効果アリ)
次いで、エビデンスの数で少し劣るDASHダイエット
糖質制限や高タンパク、低脂肪ダイエットでも体型を改善する効果は確認されたが、脂質プロファイルや血糖値、血圧などの項目で一部好ましくない結果も出ていた

地中海式ダイエットとDASHダイエットは、2019年にU.S.ニュース&ワールドレポートが発表した「ベストダイエット賞」でも総合1位、2位にランクインした強者でして、やはり効果を裏付けるデータも豊富だったみたいですね。

糖質制限や高たんぱく、低脂肪に関しては、主にコレステロール値の悪化が確認されています。特に、糖質制限では総コレや悪玉コレの増加、低脂肪では善玉コレの減少や中性脂肪の増加が顕著に見られますね。

ちなみに、他のダイエットに関しては、効果を裏付けるデータが弱かったり、パッとしない結果だったりで、現時点でハッキリと断言できる状況ではなさそうです。もう少しデータが出揃ってからの方が宜しいかと、個人的には思います。
U.S.ニュース&ワールドレポート発表『部門別ベストダイエット賞2019』栄えある総合優勝は..?

注意点・まとめ

ただし注意点もあって、ざっと以下の点は押さえておくと宜しいかと。

注意

それぞれの研究デザインにバラつきが大きい: 例えば、同じ糖質制限でも糖質カット率に幅(~45%もあれば~10%までカットという超糖質制限も！)があったり、実験期間や対象になった人の特徴なども全体的にバラバラで、統一感はなく、データの質も低い
大半の研究では太り気味/肥満体型や疾患持ちの人を対象にしていた: 今回の結果を、健康体で標準体型の人にも一般化できるとは言い切れない(不健康な状態であるほど改善の幅が大きい)
一部のダイエットのエビデンスは少ない: ポートフォリオやパレオ、ノルディックなど、一部の食事法のデータは少なかった

一つ目の注意点なんかは、規模がデカくなりがちなアンブレラレビューの課題でもあります。それぞれの研究で、ダイエットの定義や実験デザインの足並みをそろえるというのはかなり難しいですからね..。

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

ポイント

最も科学的な裏付けが豊富で、一貫して幅広い健康効果が見られるのは「地中海式ダイエット」で、次いで「DASHダイエット」だった
糖質制限や高たんぱく、低脂肪ダイエットなど、一つの栄養素に着目したダイエットでは、減量に役立つ一方で、血糖値や脂質プロファイル、血圧などの項目で一部、好ましくない結果も出ていた
他のダイエットに関しては、データが乏しかったり、結果がパッとしなかったりで、現時点でハッキリした結論は出せない

赤羽(Akabane)

というわけで、長期的に付き合っていくのであれば、「地中海式」か「DASH」がいいよ！というお話でした。巷で人気の糖質制限も、確かに痩せやすくはあるんですが、年単位で見ると脱落してしまったり、効果が落ちてしまうことが分かっています。それに、一つの栄養素でどうにかするという考え方自体も、健康にとってはあまりよろしくないです。