緑茶に含まれる茶カテキンで頭が良くなるかも!脳由来神経栄養因子(BDNF)とカテキンの関係

2019年5月29日その他食品, 栄養成分、物質, 考察編

 緑茶のポリフェノール「茶カテキン」で頭が良くなる?

緑茶 茶カテキン EGCG BDNF

2014年に南カリフォルニア大学の教授らが発表したマウス研究(#1)によると、茶カテキンはBDNFレベルを増やすことがわかったようです。茶カテキンについてはこちらをご覧いただくとわかりますが、簡単に言うとポリフェノールの一種で抗酸化物質であります。
 
 
では研究の中身をザっと覗いてみると、
 

  • マウスを対象に脳のBDNFレベルを測定
  • 色々な組み合わせで茶カテキンを摂取させる
  • これに応じた脳細胞の合成度の変化を測定する

 
こんな様子です。BDNFと栄養の関係をヒトで調べた研究が現状では少ないのが難点ですね。茶カテキンの中でも特にBDNFレベルを高めるものは何なのか、そのあたりを調べているのは興味深いところ。
 
 
では結果を見てみると、
(EC=エピカテキン、EGC=エピガロガテキン、EGCG=エピガロガテキンガレート)

 

  • EC、EGC単体はさほど効果ナシ
  • 単体で最も効果があったのはEGCGだった
  • EGCG+EGCのセットで高い効果があった
#1の論文研究より引用。
 

どうやらEGCGが飛びぬけて脳の活性化に効果があったみたい。これは納得のいく話で、茶カテキンの中でも特にEGCGは強い抗酸化作用があるんですね。
 
 
ただこのEGCG、十分な摂取量でも僅かしか吸収されないというのも良く聞く話。どのくらい吸収されにくいかというと、このくらいです。
 
 
そんなEGCGが体内で抗酸化作用を発揮するには、緑茶カテキン受容体67LRという物質が仲介役を果たしているようです。こいつが多いとEGCGと結合してその細胞への効果を高めるという研究結果(#2)も報告されています。
 
 
結論として、EGCGをはじめとした茶カテキンはBDNFレベルを高める可能性があると言えるでしょう。補足として「緑茶やココアに含まれるカテキン類は脳を若返らせる!」というまあまあ信頼できる研究も出ています。しかし、EGCGに関しては、上で書いたように緑茶カテキン受容体67LRなど他の要素も複雑に絡み合っているので、巷で言うほど簡単には茶カテキンの効果は享受できないようです。
 
 
一応、九州大学のマウス研究では、「ビタミンAが緑茶カテキン受容体67LRに働いてEGCGの吸収が良くなるかも..」という結果が出ているので、とりあえずはビタミンAと一緒に緑茶を飲んでみるのもアリかもしれません。

参考文献&引用

#1 Gundimeda U, McNeill TH1, Fan TK, Deng R, Rayudu D, Chen Z, Cadenas E,Gopalakrishna R,”Green tea catechins potentiate the neuritogenic action of brain-derived neurotrophic factor : Role of 67-kDa laminin receptor and hydrogen peroxide.“,Biochemical and Biophysical Research Communications,Vol.445,No.1,218-224,2014.

#2 立花 宏文『緑茶カテキン受容体 67LR を介したカテキンの機能性発現機構』日薬理誌、132巻、pp145~149、2008年。