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幸福感を感じていると生産性がアップする?!
ウォーリック大学の研究(#1)によると、主観的な幸福度と生産性は相関関係にあることが分かりました。 よくステークホルダーを意識するならまずは「社員満足度を上げよう」と主張する経営本を見かけますが、あながち間違ってはいなかったのですね。研究の概要は以下の通りです。
- 実験は大きく4つの段階に分かれる
- それぞれ100人~300人程が参加
- 生産性を測る方法は、時間制限付きで2ケタの数字の計算問題を解いていくもの
- 幸福度は次のような方法で差をつけた
- 10分間のコメディを観る(短期的な幸福)
- 10分間お菓子など飲食物を与える(短期的な幸福)
- 最近身内に悪い出来事が起こらなかったかどうか聞く(長期的な不幸)
幸福度に関しては長期と短期両方の尺度で測定されています。そしてその前後で幸福度を聞くアンケートがとられたようです。結果は次のようになりました。
結果
- コメディを観たグループで幸福度と生産性が高まった
- お菓子を与えたグループで幸福度と生産性が高まった
- 3年以内に身内に悪い出来事が起きた参加者は幸福度が低く、生産性も下がっていた
赤羽(Akabane)
上の結果をまとめると、幸福度が上がると生産性は12%近くアップしたようです。そして短期・長期、どちらの幸福度も生産性を上げるのに重要だという結果になりました。幸せな時は前向きになれたり、目の前のことに集中できたり、というのは納得がいきますね。しかし、今回の研究は直接リアルな職場や教室を舞台にしていないので、あくまで幸福度は仕事や勉強の生産性にも関係する可能性があるという程度で捉えておきましょう。
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#1 Oswald Andrew J, Proto Eugenio ,Sgroi Daniel,”Happiness and Productivity:Understanding the Happy Productive Worker“Journal of Labor Economics, Vol.33,No.4,pp789-822,2015.