【メタ分析だけ厳選】アブラナ科の野菜のがん予防効果はいか程のものなのか?

2020年2月24日栄養成分、物質, 野菜

【メタ分析だけ厳選】アブラナ科の野菜のがん予防効果はいか程のものなのか?

【メタ分析だけ厳選】アブラナ科の野菜のがん予防効果はいか程のものなのか?

今回は「アブラナ科の野菜のがん予防効果をザックリ見ていこう!」というお話です。
 
 
まずアブラナ科の野菜って具体的にどんなの?というところをおさらい。

 

アブラナ科の野菜
  • ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、小松菜、白菜、大根、ケール、ワサビ、カブetc..
 

見るからに健康そうな野菜がズラリと並んでいますが、こうしたアブラナ科植物には強力な抗酸化作用を持つ野菜が沢山あります。体内の酸化ストレスは発がんリスクにも影響を与えますので、この点でアブラナ科植物が発がん予防になるという主張はもっともらしいと言えましょう。
 
 
では実際のところ現時点でどこまでのエビデンスが出ているのか?この点の総まとめをがんの部位別に見ていきましょう。
 

アブラナ科の野菜のがん予防効果を部位別・メタ分析だけ厳選して見てみると..

乳がん

2013年のメタ分析(#1)では、13件の観察研究をまとめたところ、アブラナ科野菜の摂取量が最も多い群は、最も少ない群と比べて期間中の乳がんの発症リスクが15%低かったことが分かりました。
 

卵巣がん

2014年のメタ分析(#2)では、11件の観察研究をまとめたところ、アブラナ科野菜の摂取量が最も多い群は、最も少ない群と比べて期間中の卵巣がんの発症リスクが10%低かったことが分かりました。
 
 
ただ研究のデザインごとに症例対照研究、コホート研究と分けたところ、コホート研究ではこの結果が見られなかったようです。データの質としてはコホートの方が高いので、卵巣がんへの効果はちょっとまだ怪しいんでは?と感じます。
 

すい臓がん

2015年のメタ分析(#3)では、9件の観察研究をまとめたところ、アブラナ科野菜の摂取量が最も多い群は、最も少ない群と比べて期間中の膵臓がんの発症リスクが22%低かったことが分かりました。
 

前立腺がん

2012年のメタ分析(#4)では、13件の観察研究をまとめたところ、アブラナ科野菜の摂取量が最も多い群は、最も少ない群と比べて期間中の前立腺がん発症リスクが10%低かったことが分かりました。
 
 
ただ研究のデザインごとに症例対照研究、コホート研究と分けたところ、コホート研究ではこの結果が見られなかったようです。つまり卵巣がんのエビデンスと同じく、この結果だけではまだ怪しいかも..?という感じです。
 

腎細胞がん

2013年のメタ分析(#5)では、12件の観察研究をまとめたところ、アブラナ科野菜の摂取量が最も多い群は、最も少ない群と比べて期間中の腎細胞がん発症リスクが19%低かったことが分かりました。
 
 
この結果は質の高い6件だけを取り出して検証しても同様に見られたようで、この場合は11%のリスク低下だったみたい。ただ国によって、ヨーロッパでは見られなかった一方で、アメリカの研究ではリスク低下が見られたりといった違いもあったようですが。
 

直腸&結腸がん(大腸がん)

2013年のメタ分析(#6)では、35件の観察研究をまとめたところ、アブラナ科野菜の摂取量が最も多い群は、最も少ない群と比べて期間中の直腸&結腸がん発症リスクが18%低かったことが分かりました。
 
 
またこうした結果は症例対象研究、コホート研究の両方のデザインで見られたようです。
 

注意点・まとめ

ただし注意点もあって、今回取り上げたメタ分析は、どれもデータとして精度が低い疫学調査や観察研究をまとめたものだという点は押さえておきたいですね。当然食事の調査などもアンケートで回答者の主観が混じりますし、結果のリスク数値もあくまで参考程度に見ておくとよろしいかと。

 

ポイント
  • アブラナ科野菜には強力な抗酸化作用があって、がん予防に効果的な成分が豊富
  • 現にメタ分析の結果、6種類以上のがんの発症リスクを下げる効果が示唆されている
  • リスクがどのくらい下がるか?は正確には分からないが、アブラナ科野菜は積極的に摂るべき!
 

ポイントとしてはこんな感じでしょうか。メカニズムも解明されていますし、質の高いデータとして検証結果も出ているので、アブラナ科野菜は積極的に摂って損なし!だと思います。

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赤羽(Akabane)

摂取量の基準としては、私はアブラナ科野菜も含めて一日当たり野菜・果物で800gに届くように意識しています。厚生労働省の推奨では一日当たり350gなので、優に2倍以上ですね(笑) 私の基準は以下の記事内容を参考にしているので、気になる方は次いでにどうぞ。

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参考文献&引用

#1 Liu X, Lv K. Cruciferous vegetables intake is inversely associated with risk of breast cancer: A meta-analysis. Breast. 2013 Jun;22(3):309-13.

#2 Han B, Li X, Yu T. Cruciferous vegetables consumption and the risk of ovarian cancer: a meta-analysis of observational studies. Diagn Pathol. 2014 Jan 20;9:7.

#3 Li-yi Li, Yue Luo, Ming-dong Lu, et al. Cruciferous vegetable consumption and the risk of pancreatic cancer: a meta-analysis. World J Surg Oncol. 2015; 13: 44.

#4 Liu B, Mao Q, Cao M, et al. Cruciferous vegetables intake and risk of prostate cancer: A meta-analysis. Int J Urol. 2012 Feb;19(2):134-41.

#5 Zhao J, Zhao L. Cruciferous Vegetables Intake Is Associated with Lower Risk of Renal Cell Carcinoma: Evidence from a Meta-Analysis of Observational Studies. PLoS One. 2013 Oct 28;8(10):e75732.

#6 Wu QJ, Yang Y, Vogtmann E, et al. Cruciferous vegetables intake and the risk of colorectal cancer: a meta-analysis of observational studies. Ann Oncol. 2013 Apr;24(4):1079-87.