赤羽(Akabane)
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ダークトライアドに惚れてしまいがちな人の特徴「エモフィリア」とは?
ダークトライアド傾向が強い人に惹かれやすい人の特徴: 熱しやすくハマりやすい「エモフィリア」性向
2020年にテキサス大学エル・パソ校が発表した研究(#1)によると、恋に落ちやすい「エモフィリア(Emophilia)」な人ほどダークトライアドの魅力に引き込まれやすいことがわかりました。
この研究では、計452名を対象に2つの実験を行っていまして、それぞれの内容はザっとこんな感じです。
要するに、ダークトライアドの性質が強い他人を好きになりやすい人というのは、一体どんな人間なのだろうか?という実験です。この疑問を、実験②では現実の文脈にはめ込んで検証しています。
ちなみに、実験②で対象者が女性のみになったのは、男性の方がダークトライアドの性質を有している割合が大きいという過去の知見を踏まえてのことだそう。実は、今回の記事のアイキャッチ画像もこうした意図に則って選びました(笑)
というわけで実験の結果をあわせて見てみると、こんな感じになりました。
- 実験①では、エモフィリアや回避性愛着、ソシオセクシュアリティ性向が高い人ほどダークトライアド傾向の強い人をより魅力的だと答えた
- 実験②では、こうした傾向はエモフィリア性向の強さとの間でのみ確認された
- ソシオセクシュアリティ性向の強さはダークトライアドのうちナルシシズムとのみ相関があった
*回避性愛着…触れ合いや深い関係を築くのを嫌がる性質のこと
*ソシオセクシュアリティ…気持ちがない人と性的な関係を進んで結ぼうとする性質のこと
まとめると、熱しやすくハマりやすい恋多き人ほど、ダークトライアド気質な人を魅力的だと感じてしまう傾向が明らかになりました。
また他の面では、回避性愛着やソシオセクシュアリティといった性質も登場しましたが、今回はこれらよりもエモフィリアの方が一貫してダークトライアドに惹かれる傾向と強い関連性があったみたいですね。
注意点・まとめ
ただし注意点として、以下の点も押さえておくと良さそうです。
- サンプルに偏りがある:今回の実験で集められた参加者は皆Amazonのデータバンク経由で、他の地域や文化圏の人たちでどこまで一般化できる内容か?は分からない
- 今回の結果が実際のパートナー選びをどこまで反映しているか?問題:あくまで異性のプロフィールを見て「どのくらい魅力的に感じるか」を答えてもらっただけなので、これが現実にどう転ぶかまではハッキリしない
- 男性のデータは少ない:性別によって結果が異なることが予想されるので、今後は性別ごとに分けた分析が期待される
いざ付き合ってみると、理想のパートナー像とはかけ離れた人だった…みたいなこともよくありそうですよね..。とは言え、実際に付き合うかどうかまで見届ける実験はかなり大変そうです。
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。
- 熱しやすくハマりやすい恋多き「エモフィリア」な人ほど、ダークトライアド気質な人を魅力的だと感じてしまう傾向があることが分かった
- 今回の研究では、参加者らが思う魅力的なパートナー像をダークトライアドなどの性格特性と照らし合わせてもらったり、実在の異性のプロフィールを見て魅力度を答えてもらう実験を行い、ダークトライアド気質な人にハマりやすい人の特徴を調査した
- すると、ダークトライアド傾向が強い人に魅力を感じやすい人はエモフィリアや回避性愛着、ソシオセクシュアリティといった性向があることが分かり、中でもエモフィリアの強さは一貫して見られた
赤羽(Akabane)
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#1 Jacqueline Lechuga, Daniel N.Jones. Emophilia and other predictors of attraction to individuals with Dark Triad traits. Personality and Individual Differences, Volume 168, 1 January 2021, 110318.
※当記事はメンテナンス済みですが、2020年11月1日に公開された時点での内容となっておりますので、情報が古くなっている場合もあります。