【衝撃】運動でうつ病が改善するのは「BDNF」のおかげではないみたい

2019年6月9日その他エクササイズ, 人生を上手に生き抜く技術, 体の仕組み, 考察編

「頭がよくなる!」で有名なBDNFと脳とメンタルのつながり

BDNF うつ病 改善 運動

今回は「運動がうつ病とかメンタルに効くのってBDNFが増えるから?」という疑問について見ていこうと思います。
 
 
ではまずBDNFについてですが、これは脳の神経系で多く見られる神経伝達物質でして、記憶や認知に関わる大事な物質のこと。
 
 
実際に、体内のBDNF濃度が高いと認知の衰えが少なくて長期記憶が保たれるとの報告(#1)もあったり、脳の機能を維持するのにとても大切な要素なんですね。
 
 
そしてBDNFは運動で増やせる!(#2)というのも有名な話です。で同時に運動がうつ病に非常に効果的!(#3)だということも分かっています。そしてここから、運動がうつに効くのはBDNFが増えるのが主要因なんじゃないか?と考えられていました。BDNFは感情のコントロールにも影響を与えていますし、この点では納得のいく話です。

・運動でうつ病が改善する
・運動でBDNFが増える
・うつ病患者では体内のBDNFレベルが低い
→運動でうつ病が改善するのはBDNFのおかげなのでは?!

メタ分析:いや、BDNFのおかげではないかもよ!

ということで本題です。実際はどうなのよ?というところで参考になるのが、2018年に新潟医療福祉大学が発表したメタ分析(#4)で、5件の研究から199名を対象に、運動で大うつ病性障害の重篤な患者のBDNFは増えるのか?を調べてくれたもの。(※大うつ病性障害はうつ病と同義とされる。)
 
 
具体的には、対象を次の2グループに分けて実験前後のBDNFレベルを比較しました。

 

  • 運動グループ..エアロバイクやトレッドミルなど有酸素運動をやる
  • 比較グループ..リラクゼーションやストレッチ、普段の治療をこなす

 

そしてこれを、一回40~60分程度で週に2~3回続けたようです。
 
 
するとこの結果は、

 
 

  • 運動をしたグループと比較グループではBDNF増加に差がほぼなかった

 
 

このようになりました。しかもこの結果は5つの研究間でバラつきがなかったみたいで、一貫性があるもの。
 
 
ただ過去の研究を見ていると、どうもBDNFについては様々な結果が報告されている様子。例を挙げてみても、

 

  • 健康な人では運動によってBDNFの増加が確認された(#5)
  • 統合失調症の患者で運動とBDNFに相関関係が確認されたが、うつ病患者だと弱かった(#6)

 

こんな風にです。要は対象者のメンタル状態によって結果が変わる、と。
 
 
こうした過去の報告もまとめると、うつ病患者では健康な人や統合失調症患者と比べて運動のBDNFアップ効果が低いことがわかります。つまり、うつ病に運動が効くのはBDNFじゃなくて他の影響が大きい、と。
 
 
では以上の結果をまとめると、
 

まとめ
  • 運動がうつ病に効くのはBDNFのおかげではなさそう
  • 健康体の人のメンタル改善とかにはBDNFが一役買ってそうだ
  • でも運動はうつ病にも効くので是非定期的に!
 

この辺りを押さえておけば大丈夫かと思います。一応2018年に発表された研究では、メンタルに最も効くのは、まあまあ息が上がるくらいの運動を一日50分くらい!(#7)と言われてます。メンタル改善にはまずはこの辺りを目指すと良さそうですね。

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赤羽(Akabane)

私は筋トレだけじゃなくて、HIIT(スプリントやバーピー)や格闘技、サッカーなんかも取り入れてます。ご参考までに。