赤羽(Akabane)
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メンタルに効く強度別運動時間がわかった!
早速ですが、参考になるのが2018年に有名科学雑誌『PLoSONE(プロスワン)』に掲載された横断研究(#1)でして、ザックリ以下のような内容になっております。
- 2007~2013年のカナダ健康指標調査データより8150人分のデータを集計(20~79歳)
- 運動の時間と座りっぱなしの時間を右尻に装着した加速度センサーにて7日間測定
- 運動は軽度、中度、高強度、ウォーキング(歩数)といったジャンル分け
加速度センサーとはモノの加速度を測定する機器のことで、人の動きを記録するのにもよく使われるシロモノですね。研究内容としてはなかなか魅力的ですが、あくまで横断研究であるので、研究の質や精度はやや低め。(過去のデータを集めて相関を見るだけなので、生活習慣などの別要素をコントロールできない)
これを踏まえて結果は次のようになりました。
- 一日の中~高強度の運動時間は最長50分まではメンタル改善効果があった
- 一日の軽度の運動時間は400~550分の間でメンタル改善効果が高まった
- 一日当たりの歩数では5000~16000歩まででメンタル改善効果が見られた
まとめると、強度別にメンタル改善が見込める時間が違うみたい。一般にイメージする運動(息が上がる感じ)だと、1時間を超えないくらいが最もメンタルに良いようですね。
ちなみにこうした運動のメンタル改善効果は、座りっぱなしの時間が長くなる程どんどん低下していったのだとか。座りっぱなしに関しては過去にもこんな研究を取り上げたこともありましたし、出来る限り避けるのがベターでしょう。
赤羽(Akabane)
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#1 Paquito Bernard , Isabelle Doré, Ahmed-Jérôme Romain, Gabriel Hains-Monfette, Celia Kingsbury, Catherine Sabiston,”Dose response association of objective physical activity with mental health in a representative national sample of adults: A cross-sectional study“,PLoS One. 2018 Oct 24;13(10).