赤羽(Akabane)
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最強の目標達成法「IF-THENプランニング」は食生活を健康にするしメンタルヘルスにも効くしやはり最強だった件。
IF-THENプランニングとは、「(A)という条件を満たしたら、(B)というアクションを実行する」の式を使って習慣にしたいことや達成したいことを計画していくテクニックのことで、例えばこんな感じで使います。
赤羽(Akabane)
この場合は(B)の部分に“習慣にしたいこと”を入れて、(A)の部分にはよりアクション実行しやすくなるような場所や条件を入れていきます。こうすることで日々の面倒ごとなども習慣化してしまい易いんですね。
具体的にどんなジャンルで効果を発揮するの?
ではここからは、実際にIF-THENはどんなジャンルに効果的なの?という点をザックリ見ていきます。
不健康な食生活を変える!
目標達成といえば!のテーマですがまずはダイエット。そしてダイエットのためには、運動よりも食生活の改善から始めたほうがより良いことが分かっております。では食生活の改善にはどうやって乗り出せばよいか?そこでIf Thenの登場です。
例えば2011年に発表されたメタ分析(#1)においても、23件の研究を精査した結果次のような結論を出しているんですね。
- If Thenプランニングは食生活の改善に中くらいの効果があった!(d=.43[95% CI 0.28-0.57])
- フルーツを増やす!など健康食品を取り入れる効果は中くらい!(d=.51)
- スナック菓子など不健康な食品を減らす効果は小さめ!(d=.29)
どちらかと言うと“健康食品を増やす”方向に効果的みたいですが、2017年のメタ分析(#2)では「If Thenで脂肪の摂取量が減ったよ!(d = 0.488)」との結果になっていますし、“不健康な食習慣を変える”方向にもある程度効果は見込めそうです。
メンタルヘルスを改善!
お次はメンタルヘルスの改善です。参考になるのが2016年のメタ分析(#3)でして、28件の研究を精査しメンタルに問題を抱えた1636人を調査したところ、次のようなことがわかったようです。
- 全体を通してIf Then プランニングは目標達成やメンタルヘルスの改善に効果大!d+ = 0.99 [95% CI 0.40-1.60]
- 効果の差は抱えているメンタルの問題、正式な診断の有無によって変わらなかった
- 新しいことを始める..効果小~中(d+ = 0.42)、認知のスキルアップ..効果超大(d+ = 1.22)、感情制御..効果大(d+ = 0.65)
これはかなりの効果があると言えるのではないでしょうか。If Thenプランニングはメンタルに問題を抱える人々のゴール達成も手伝ってくれるうえに、メンタル改善にも効いてしまう模様です。これは認知行動療法なんかと組み合わせると最強かもしれませんね。
赤羽(Akabane)
参考文献&引用
#1 Adriaanse MA, Vinkers CD, De Ridder DT, Hox JJ, De Wit JB,”Do implementation intentions help to eat a healthy diet? A systematic review and meta-analysis of the empirical evidence.“,Appetite. 2011 Feb;56(1):183-93.
#2 Vilà I, Carrero I, Redondo R,”Reducing fat intake using implementation intentions: A meta-analytic review.“,Br J Health Psychol. 2017 May;22(2):281-294.
#3 Toli A, Webb TL, Hardy GE,”Does forming implementation intentions help people with mental health problems to achieve goals? A meta-analysis of experimental studies with clinical and analogue samples.“,Br J Clin Psychol. 2016 Mar;55(1):69-90.