赤羽(Akabane)
目次
If-Then プランニング
「If-Then プランニング」についての詳しい内容はこちらで書いていますが、簡単に言うと、「もしAが起こったら、Bという行動を取る」とあらかじめ物事を想定して決めておくことです。
例 : 筋トレ
こんな感じになります。上の内容だと「(もし)脱衣所に入ったら」という条件がトリガー(引き金)になって、「鏡の前でスクワットする」という達成したい目標(マッチョ)に近づくためのアクションが起こるんですね。
この方法は本当に何にでも応用できて、ダイエットなど王道系はもちろん、トラブル対応にも臨機応変になれます。「Aというトラブルが起こったら、Bという対処をする」てな具合です。そんなIf-Then プランニングですが、その効果をグンと上げる改良法っぽいものが見つかりました。
改良版「If-Then プランニング」でジョギングの習慣をつける
2015年にコンスタンツ大学が発表した研究(#1)によると、改良版の「If-Then プランニング」でただ目標を書き出すよりもジョギングの継続率が約30%アップしたようです。ポイントは次の点。
- 目標達成に邪魔となる障害は何か?を考える
今回の研究に沿って考えると、こんな流れになりそうです。
赤羽(Akabane)
もう一人のボク
赤羽(Akabane)
もう一人のボク
赤羽(Akabane)
従来の「If-Thenプランニング」との違いがよく分かるかと思います。プランする前に目標達成の邪魔になりそうな要素を想定していますね。
もしもジョギングに臨む前にこの「If-Thenプランニング」の過程を踏んでいなかったらどうなってしまうでしょうか。いざ面倒くさくなった時、予め決めたアクションがないので本当にジョギングを止めてしまうかもしれません。
実際に、統合失調症の患者36人を対象にした本研究でもこんな結果になっています。グラフは、ジョギングのプログラムへの参加率を表しています。
他人に管理されている状況では、それほど参加率に優位な差はありませんでした。しかし、改良版If-Thenプランニングを使えば、周りの人たちに監視されたりする状況にいるのと同じくらい目標達成率を上げることができるようです。そしてただ目標を書き出すだけと比べて、約30%も参加率が高い。
結論としては、If-Thenプランニングはやはり最強の目標達成法だと言わざるを得ません。ちなみに、今回の改良版と似てる、というかほぼ同じ方法で成果をあげている研究も過去に紹介していましたね。

参考文献&引用
#1 Pascal Sailer, Frank Wieber, Karl Pröpster, Steffen Stoewer, Daniel Nischk, Franz Volk, Michael Odenwald,”A brief intervention to improve exercising in patients with schizophrenia: a controlled pilot study with mental contrasting and implementation intentions (MCII)“,BMC Psychiatry,Vol.15,No.211,2015d.