「不眠症」は大きく5つのタイプに分けられることが判明。

2019年8月26日睡眠時間&質の考察

「不眠症」が細かく5つのサブタイプに分けられることが判明!

不眠症

今回は「不眠症には5つのサブタイプがあった!」という新発見のお話です。
 
 
不眠症は日本でも近年では10人に1人が不眠症の可能性があると言われていたりしますし、他人事ではないかもしれませんよ。早速データを見ていきましょう。
 

不眠症に見られる5つのサブタイプを報告する研究が医学論文雑誌の権威「ランセット」に降臨!

これは2019年に医学界の覇権雑誌『LANCET(ランセット)』の姉妹雑誌に掲載された研究(#1)で、不眠症について調べたものです。
 
 
この研究の面白い点は、不眠症を5つのサブタイプに分類しているところで、ここまで特定してくれた研究は今までにはなかったと思います。
 
 
ザっと研究の概要だけおさらいしておくと、
 

  • オランダ睡眠レジストリというデータベースから2010~2016年に調査対象となった4322名が対象
  • そのうち2224名は不眠症の疑いがあり、2098名は不眠症スコアが低めだったので比較グループとした
  • 2224名のうち更に215名を平均4.8年間追跡調査した

 
こんな感じです。ちなみにオランダ睡眠レジストリとは、18歳以上を対象に遺伝や睡眠、人生の出来事、健康にまつわる調査をしているデータベースのこと。
 
 
そしてここから、不眠症は大きく分けて次の5つに分かれることが分かりました。

 

  1. タイプ1..とても深刻なタイプ
  2. タイプ2..結構深刻だが報酬に対して快感を感じるタイプ
  3. タイプ3..結構深刻で報酬にも快感を感じないタイプ
  4. タイプ4..そこそこ深刻で周りの環境や起こる出来事に敏感タイプ
  5. タイプ5..そこそこ深刻で周りの環境や起こる出来事に敏感ではないタイプ

 

なんだかイメージしづらいですが、つまり不眠症にもハッキリと深刻度や特徴がある!ということ。これまでは「不眠症」という言葉で一緒くたにされてきたので、これは不眠症治療にも希望の光となる発見です。
 
 
各サブタイプについて詳しく見てみると、

 

タイプ1
  • 主観的幸福度が低い
  • ネガティブな感情が浮かびやすい
  • 寝る前に目が冴えて興奮してしまう
タイプ2
  • 不眠症によってストレスに敏感になってしまう
  • タイプ1ほどではないがネガティブ感情はそこそこ高め
  • タイプ1ほどではないが寝る前に目が冴えて眠れないことも
タイプ3
  • ポジティブ感情が少なくて眠れない
  • 主観的な幸福度もタイプ1並みに低い
  • ネガティブ感情やストレスへの反応はそれ程高くない
  • タイプ2と同じレベルで寝る前に目が冴える
タイプ4
  • ネガティブ感情や主観の幸福度には問題はない
  • 疲労感が高いタイプ
  • 人生の出来事が眠りに影響する事が多い
  • 幼少期のトラウマが眠れなくするケースが多い
タイプ5
  • ネガティブ感情や主観の幸福度には問題はない
  • タイプ4程ではないが人生の出来事が眠りに影響することが多い
  • アクションを起こすモチベーションが低いことがメンタルに影響を与えている
 

ザっとこんな様子でした。ちなみに今回の5つのサブタイプ、実際に研究結果としてもこんな感じで支持されております。

 

  • 不眠症の疑いがあった2224名のうち215名を約4.8年間追跡したところ、彼らの不眠症サブタイプは追跡期間中も87%の割合で保ち続けた

 

つまり今回のサブタイプはちゃんとデータの傾向としても確認された、と。これからの追加研究にも期待ですね。

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赤羽(Akabane)

不眠症に悩んでいる方には、具体的な処方箋として「刺激制限療法」あたりをおススメします。また寝室の環境としては暖色の照明に変えたり、スマホなどのデバイスを持ち込まないなどが効果的かと。詳しくは以下も併せてご覧いただくと良さそうです。

なかなか眠れない..を改善する戦略はこちらもどうぞ

参考文献&引用

#1 Tessa F Blanken,Jeroen S Benjamins,Denny Borsboom,Jeroen K Vermunt,Casey Paquola,Jennifer Ramautar,”Insomnia disorder subtypes derived from life history and traits of affect and personality“,LANCET,January 07, 2019.