赤羽(Akabane)
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マントラを唱えながら指を動かす「キルタンクリヤ瞑想」とは?
当サイトでは前回「慈悲の瞑想」を紹介しました。これはザックリ言うと自分の幸福を祈りはじめ、遂には生きとし生けるすべての生き物の幸福まで願ってしまう瞑想です。これだけ聞くと何とも怪しげですが、一応メンタルを前向きにしてくれる効果があることがわかっております。
というわけで、この記事では超越瞑想の一種である「キルタンクリヤ瞑想」について見ていきましょう。
超越瞑想の一種「キルタンクリヤ瞑想」
「キルタンクリヤ瞑想」は、ヒンドゥー教のクンダリニー(生命エネルギー、気みたいなもの)の考え方をベースにした瞑想法で、「超越瞑想」という部類に入ります。
キルタンクリヤ瞑想を一言で表すとこんな感じでしょうか。
- 体の中のクンダリニーを感じながらマントラ(お経に近い)を唱えながらそのリズムに合わせて指を動かす瞑想
多分これだけではイメージが湧かないかと思いますので、これから図解付きで見ていきましょう。
実際にやってみよう
ということで実際にやり方を見てみます。参考になるのがアルツハイマーズ研究&予防財団によるガイド(#1)でして、ザっと以下の流れになります。
- 背筋真っすぐの状態で座る
- 2分間サタナマを唱える
- 2分間サタナマをささやく
- 4分間サタナマを心の中で唱える
- 2,3の手順を逆から繰り返す
・サ、タ、ナ、マと唱える
-「サ」親指と人差し指をくっつける
-「タ」親指と中指をくっつける
-「ナ」親指と薬指をくっつける
-「マ」親指と小指をくっつける
体のあちこちが動きますが、流れは至ってシンプル。しかも合計たったの12分なのでお手軽です。ちなみにキルタンクリヤの最中に意識するポイントがありまして、それはこの“L字”のイメージ。
唱えたサタナマが頭のてっぺんから入ってきて、額の真ん中から出ていく様子をイメージするんですね。喋りながら指を動かしたりクンダリニーを意識したり..良い感じに脳トレになりそうですね。
実際の効果やいかに?
最後に実際の効果はどうなの?という部分についてザっとまとめてみます。瞑想の研究自体は沢山あるんですが、キルタンクリヤに焦点を当てたものはまだ少ない様子。
それぞれの研究の質はまだまだ低めですが、このほかにも割とメンタルや認知機能維持に効く!という報告が見られますね。とはいえ全体的に瞑想の効果が認められてきているので、ある程度効果は得られると見込んでもよろしいかと思います。
赤羽(Akabane)
参考文献&引用
#1 Alzheimer’s Research & Prevention foundation,”Kirtan Kriya Yoga Meditation”,accessed on 2nd Mar 2019.
http://alzheimersprevention.org/wp-content/uploads/2013/11/Kirtan_Kriya_Instructions.pdf
#2 Moss AS, Wintering N, Roggenkamp H, Khalsa DS, Waldman MR, Monti D, Newberg AB,”Effects of an 8-Week Meditation Program on Mood and Anxiety in Patients with Memory Loss“,J Altern Complement Med. 2012 Jan;18(1):48-53.
#3 Lavretsky H, Epel ES, Siddarth P, Nazarian N, Cyr NS, Khalsa DS, Lin J, Blackburn E, Irwin MR,”A pilot study of yogic meditation for family dementia caregivers with depressive symptoms: effects on mental health, cognition, and telomerase activity.“,Int J Geriatr Psychiatry. 2013 Jan;28(1):57-65.