赤羽(Akabane)
目次
マインドフルネス瞑想とは?具体例を交えてザックリ説明
本題の前にまずマインドフルネスについて簡単におさらいすると、
マインドフルネスとは…
- 今この瞬間に意識を向けるという概念
- 未来や過去にとらわれない
- 信号待ちで信号の色が気になったりしている時は未来に意識が向いてる状態
およそこんな感じでしょうか。でマインドフルネス瞑想の代表的なものでは、呼吸に集中するタイプや、心身の変化に目を向けるタイプなんかがありますね。
こうしたマインドフルネスの感覚は訓練で身に付くので、詳しくは以下をザっとご覧いただければと。

マインドフルネス瞑想と運動がメンタルヘルスに効くのはマインドフルネスで高まるアレのおかげ?
ということで本題に。参考になるのがウィスコンシン大学マディソン校が発表したRCT(#1)で、マインドフルネスと運動がメンタルに効くのはどんな仕組みなのか?を調べたもの。
具体的には、413名の急性呼吸器感染症持ち成人男女(30~69歳)を対象に、次の3つのグループに分けたようです。
- マインドフルネス瞑想グループ(137名)..週に2時間半のプログラム参加とお家での定期的な訓練をする。
- エクササイズグループ(138名)..週に2時間半で一日15~45分のまあまあ息が上がる早歩きやジョギングを行う。
- 何もしないグループ(138名)..何もしないグループ(順番待ち)
そしてそれぞれのグループで8週間を過ごしてもらった後、主観的な健康レベルとストレス度のアンケートに答えてもらう、と。
するとまず全体の結果は、
- マインドフルネス瞑想も運動もメンタルの健康とストレス度を改善した!
- マインドフルネス瞑想が特にメンタルの健康を改善した
このように、マインドフルネス訓練も運動も8週間でメンタルを改善してくれるとの報告でした。
ではこうしたメンタル改善効果には何が影響しているのか?これについては、
- マインドフルネスで得られる自己効力感
ココが共通して影響していたようです。自己効力感とは、困難な状況でも「自分なら上手く対処できる!」とどのくらい思えるか?の自信みたいなもの。
とここまででマインドフルネスな状態になって自己効力感が高まるのがメンタルに大事!だとわかりました。ではマインドフルネスと運動では具体的にどんな仕組みでメンタルが改善されるのか?詳しく見ると、
- マインドフルネス→メンタルの健康:感情の制御、心の落ち着き、対人関係の効力感
- マインドフルネス→ストレス度:感情の制御、社会的スキル、対人関係の効力感
- 運動→メンタルの健康:心の落ち着き、対人関係の効力感
- 運動→ストレス度:社会的スキル、対人関係の効力感
こんな感じ。ここからわかるのは、マインドフルネスも運動も案外似たような流れでメンタル&ストレス改善効果を発揮していることですね。
そして面白いことに、今回の研究では「運動の自己効力感アップ」は運動によるメンタル&ストレス改善効果に関係がなかったみたい。つまり、運動の習慣を続ける意欲や自信は今回の結果に影響しなかった、と。
まとめ
ということで今回わかったことをまとめると、
- マインドフルネス訓練も運動もメンタル&ストレスを改善する
- 共通点は「マインドフルネスによる自己効力感アップ」
- マインドフルネス→受容の精神、自分の感情の流れを観察→メンタルの問題に気づいて対処できる→自己効力感アップ!
この辺りを押さえておけば問題なさそうです。ご参考までに!
赤羽(Akabane)
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参考文献&引用
#1 Goldstein E, Topitzes J, Brown RL, Barrett B,”Mediational pathways of meditation and exercise on mental health and perceived stress: A randomized controlled trial“,J Health Psychol. 2018 May 1:1359105318772608.