【常識を疑う】「痩せたいなら晩御飯は食べるな!」は科学的に正しいのか?

2019年6月9日その他ダイエット, 体の仕組み, 考察編

晩御飯はダイエットの天敵?「夕飯少なめがイイ」説

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ご飯を食べるタイミングについては昔から熱い議論があるわけです。「朝ごはんはしっかり食べるべき?」とか「痩せたいなら朝しっかり食べて晩御飯は少なめ!」とか。とにかく色々な主張があります、と。
 
 
そこで今回は「晩御飯減らすべき?」問題についてちょっと常識を疑ってみようと思います。参考になるのが2017年にシドニー大学が発表した系統的レビュー&メタ分析(#1)でして、晩御飯をいっぱい食べる人は本当に太るの?という疑問を調べてくれたもの。
 

 
今回対象になったのは過去の10件の観察研究(52~39094名)と8件の臨床試験(10~193名)で、最終的に結論をまとめるのにそれぞれ4件、5件が使われた模様。
 
 
結論を急ぐ前にまず「晩御飯」の具体的な定義ですが、これは研究ごとに異なっていて、
 

  • 18:00~21:00まで、みたいに時間帯で決める
  • 各人が「晩御飯」とするご飯のタイミング

 
大まかにこのように定義されておりました。つまりきちんと時間帯と決める場合と、各人の夕飯タイミングに任せる場合があった、と。これを踏まえてまず各々の研究結果をまとめると、

 

  • 10件中4件の観察研究で、晩御飯の割合が増えるとBMIが高まった!
  • 8件中6件の臨床試験で、晩御飯の量を減らした方が、朝ごはんを減らしたり一日3食きっちり食べるグループより減量に成功していた!
  • その他の研究は効果なしだったり、逆の結果になっているものもあった

 

こんな感じ。簡単に言うと、研究によって結果がバラバラでちょっとよくわかんない!といったところ。
 
 
ではこれらをメタ分析して全体の効果をまとめるとどうなるか?結果は、

 

  • 晩御飯のカロリー量が少ない群は高い群と比べてBMIが僅かに少なかった!(平均BMI差-0.39kg/㎡)
  • 臨床試験をまとめた結果、僅かに晩御飯を減らすほうが減量に有利だったが、優位な差はなし!(平均減量差-0.89kg)

 

どうやら晩御飯を減らしても大きな減量効果はないみたい。世間の予想に反する結果になりましたね。
 
 
とはいえ僅かにですが、晩御飯を減らす方が有利にも見えます。この点について、研究チームは次のような見解でした。
 

全体で見ると、どうやら晩御飯に食べる量が一日の総摂取カロリーに少なからず影響するようだ。このことから、晩御飯を多く食べる人はそうでない人よりカロリー摂取量が多くなり、その結果として太ってしまうのではないかと考えられる。[筆者訳]

 
つまり、晩御飯を減らして減量に有利なのは、結局一日のカロリー摂取量が少なくなるからだ、と。納得であります。
 
 
ただし今回の研究にも注意点がありまして、

 

  • 研究によって結果のバラつきが大きい
  • バイアスの影響を受けているものが多い
  • 晩御飯の定義もバラバラ

 

この辺りは押さえておくとよろしいかと思います。つまり不確実な情報が多すぎて、結果が正確に報告できていない研究が多い、と。

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赤羽(Akabane)

まとめると、「痩せたいなら晩御飯の量を減らそう!」というアドバイスは、言われてるほど信憑性はないみたい。ただ結論らしいものはまだ出ていません。寝る直前だと消化の問題もあるので、ガッツリ食べるなら3時間前くらいには済ませた方が良さそうですね。

参考文献&引用

#1 Fong M, Caterson ID, Madigan CD,”Are large dinners associated with excess weight, and does eating a smaller dinner achieve greater weight loss? A systematic review and meta-analysis“,Br J Nutr. 2017 Oct;118(8):616-628.