たった3ヵ月のメラトニンサプリが二型糖尿病患者のあらゆる慢性病リスクを改善&アンチエイジング効果まで!

メラトニンサプリが睡眠の質と効率を上げるのは間違いなさそう

メラトニンと言えば、睡眠のリズムを調整する非常に大事なホルモンであります。夜が深くなるにつれて徐々に体内で分泌されて、我々を眠りの淵にいざなってくれる役割があるんですが、ブルーライトを夜に沢山浴びすぎると分泌リズムが狂ってしまいます。寝る前のデバイスはなるべく避けたい..。

詳しくは下のリンクをご参照いただくとして、ザックリとメラトニンサプリの効果をハイライトをしますと、

  • メラトニンサプリで睡眠の質や効率がアップ!
  • 乳がんのリスク低下にも効いた
  • 血圧を下げる効果もありそうだよ
  • 手術前後の不安感、イライラにも効くかも

といった感じ。どうやらメラトニンサプリで睡眠がワンランクアップするのは間違いなさそうなんですね。

睡眠 ホルモン睡眠の最重要ホルモン「メラトニン」のサプリで得られる4つの健康効果と気を付けたいこと

3ヵ月のメラトニンサプリで二型糖尿病患者のあらゆる症状リスクが改善!

といったところで、今回はメラトニンサプリの可能性を感じさせる最新研究を共有。これは2019年にカッシャーン医科大学が発表したRCT研究(#1)でして、冠状動脈性心臓病持ちの二型糖尿病患者にメラトニンサプリを与えると症状は改善するのか?を調べた臨床試験。実験の内容は、

  • 60名の冠状動脈性心臓病持ち二型糖尿病患者を対象に
  • 実験は12週間にわたって行われた
  • 参加者は2グループに分けられた
*グループ分け
1.メラトニンサプリを一日10mg(1錠5mg×2)摂取するグループ(30名)
2.効果のないサプリを飲むプラセボグループ(30名)

ザッとこんな具合です。簡単にいうと、重篤な慢性病患者にメラトニンはどの程度効くのか?を見たんですね。そしてグループ間で“メラトニンを飲むかどうか”以外の部分を揃えたので、これで違いが出れば「メラトニンのおかげだ!」と考えられるという算段。すると結果は、

結果
  • 体内の酸化ストレスサインが減少!
  • 炎症サインも減少!
  • HDLコレステロール値が増加!
  • インスリンや血糖値など糖尿病の数値も改善!
  • 上下の血圧が低下!

という感じで目覚ましい改善を遂げておりました。一言でこの結果をまとめると、メラトニンサプリで二型糖尿病ならびに心疾患やがんのリスクに繋がるあらゆる数値を改善してしまったんですね。一方で、

  • 中性脂肪
  • 超悪玉、悪玉コレステロール値
  • 総コレステロール値

これらの数値には改善が見られなかった模様。この辺りは実験期間の短さもありますし、仕方がないかなという印象であります。

ちなみにメラトニンがこうしたあらゆる慢性病リスクに効くのは、その強力な抗酸化、抗炎症、血圧改善効果にあるとされておりまして、体内の酸化ストレスや炎症レベル、血圧の上昇を抑えることでガンや心疾患、糖尿病のリスクを下げてアンチエイジング効果をもたらしてくれるんですね。「*詳しい結果」の数値を見ていただければその度合いがわかるかと思います。

注意点・まとめ

まとめると、メラトニンサプリは短期間でもアンチエイジング効果を発揮してあらゆる慢性病のリスク要素を改善してくれそう。ただし二点注意点がありまして、

注意
  • 今回は重篤な慢性病患者を対象にしている
  • メラトニンサプリの摂取量が一日10mgと基準よりちょっと多め

この辺りは把握しておいたほうがよろしいかと。慢性病持ちということは、炎症や酸化ストレスといったリスク要素の数値が元々高い方たちなので、健康体な方にも同レベルの効果が得られるか?は分からなかったり。更に今回の実験ではメラトニンの摂取量が若干多め。通常だと一日1~5mgの間くらいで検証されております。

赤羽(Akabane)

結論、今回ほどの効果が得られるかは分かりませんが、健康な方でもアンチエイジング目的でメラトニンサプリを飲んでみる価値はアリ。一部の方を除き大きな副作用の心配はなさそうですので、まずは夜眠る30分~1時間くらい前に1~5mgを摂取するとよろしいかと思います。(*以下リンク参照のこと)

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参考文献&引用

#1 Raygan F, Ostadmohammadi V, Bahmani F, Reiter RJ, Asemi Z,”Melatonin administration lowers biomarkers of oxidative stress and cardio-metabolic risk in type 2 diabetic patients with coronary heart disease: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial.“,Clin Nutr. 2019 Feb;38(1):191-196.