「人は自分の性格を客観的に評価できない」は科学的に正しいのか?

2019年7月3日人間心理, 健全な人間関係を築く, 考察編

「人は自分のことを客観的に見れない」は性格の評価にも言えるの?

自己評価 他己評価 性格

今回は「人って自分のことは客観的に見れないよねー」という定説に一部疑問を投げかけるお話です。
 
 
そもそもこういった説が生まれたのは、心理学では有名な「人並み以上効果(#1)」というものがあるからです。これは文字通りの意味で、「自分はせいぜい平均よりは上でしょ」と自己評価を高く見積もりがちな心理のこと。
 
 
でこの心理傾向が、自分の性格を評価するときにも起こるんじゃないか?という解釈です。実際に、

 

  • 仕事のパフォーマンス(#2)
  • 学業成績やマネジメントスキルなどの能力(#3)

 

こうしたジャンルで言えば自己評価が他人の評価と結構ズレると報告されていて、なら性格の評価もズレるんじゃないか?と。納得できる話ではありますね。

人は自分の性格を良く盛りがち?他人の目から見た性格とのギャップは..

ということで本題。今回定説に疑問を呈したのは、2019年にトロント大学が発表したメタ分析(#4)。
 
 
これは152件の研究から33033名を対象に、性格の自己評価と他己評価にズレはあるのか?を調べた大規模研究です。
 
 
具体的には、次の3方面から対象者の性格評価を比較したようです。
 

  • 性格の自己評価
  • その人を知る第三者からの他己評価
  • 見ず知らずの他人からの他己評価

 
そして性格診断ではあの「ビッグ5」なんかが使われた様子。これは簡単に言うと、5つの性格特性で性格を診断するテストで、科学的にも信頼性が高い診断と言われています。
 

ビッグ5の性格特性
  • 誠実性..真面目さ、勤勉さ
  • 神経症性..心配性、繊細さや不安傾向
  • 開放性..新しいこと、変化を受け入れる度量
  • 協調性..周囲への配慮や協力
  • 外交性..人間関係の構築やいわゆるコミュ力など
 

では以上を踏まえて今回の結果をまとめます。

 

  • 自己評価は知り合いからの他己評価とほとんど差がなかった
  • 人は見ず知らずの他人の評価が厳しくなった

 

どうやら、意外にも人は自分の性格を盛らずに客観視できているようですね!それも知人からの評価とほぼ差がありませんでした。
 
 
一方で、評価する人が見ず知らずの他人だった時は、割かし評価が厳しくなることも判明。これは何となくわかる話かと。
 
 
まとめると、こと性格に関しては、自己評価は案外甘くならないし、知り合いからの評価と同じくらいには客観的に見れてることが分かったんですね。要は「人並み以上効果」もモノによっては起こらないこともある、と。

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赤羽(Akabane)

心理テストなんかは完全に自己評価頼りで、バイアスが不安要素でした。がこれからは幾分信頼できるようになったんではないかと思います。ちなみにビッグ5性格診断は過去に当ブログでも紹介していますので、気になる方はザっとお試しください。