赤羽(Akabane)
目次
たった15問の短くシンプルなマインドフルネス度チェック
まずはマインドフルネスとは?という点をおさらいしてから、本題の15問をチェックしていきましょう。
マインドフルネスとは?
マインドフルネスとは、簡単に言うと「今ココの意識」のことで、いかに未来や過去でなく今に意識が向いているか?のことです。
マインドフルネスに関する2018年のレビュー研究(#1)では、こんな風に定義されております。
マインドフルネスは訓練やその過程、特徴を広義的に指して使われる言葉であり、多くは物事に注意を向ける力、気づき、記憶、受容の精神に関連している。この言葉は仏教にそのルーツを持っている一方で、心理学や精神医学、神経学やその他さまざまな分野で人気を博している。[筆者訳](#1)
キーワードは「注意」「受容」あたりでしょうか。とにかくこの瞬間に注意(意識)を向けて感情や気持ちの流れを受け容れる、と言った感じです。
ただ、現代ではこうしたマインドフルネスな状態になるのは非常に難しいのではないかとも思うわけです。幾つか例を挙げてみますと、
- 目の前の信号の色を気にして歩いている(点滅しませんように!)
- スマホをいじりながら食べ物を胃に流し込む(どのくらい食べたか覚えていない)
- 朝起きたらその日の仕事・授業のことで頭がいっぱい(面倒くさいなあ.. あれやってこれやって..)
こんな感じで、現代人は未来のスケジュールやタスクにばかり気を取られてしまっており、“今この時”に意識を向ける余裕がないんではないかと。心当たりはありましょうか?
自分のマインドフルネス度がたった15問でわかる診断テスト!
今回見ていくのは「The Mindful Attention Awareness Scale(#2)」というマインドフルネスチェックテストで、数多くのマインドフルネス研究がコレを基準として使っています。
一応過去の研究(#3)でも、マインドフルネス度を正確に測るのに有効だ!とのお墨付きが出ていて、結構参考になりそうです。
では早速中身を見てみましょう。
The Mindful Attention Awareness Scaleの15問
これは15問の短いテストで、各設問に6段階でどのくらい当てはまるか?で答えていくタイプ。テストの結果は、点数が高いほどマインドフルネス度が高い、という事になります。
- 1…ほとんどいつもそうだ
- 2…とてもよくある
- 3…よくある
- 4…たまにある
- 5…あまりない
- 6…ほとんどない
- 何か感情を抱いている時、その場では気づかず後になってから気づくことがある
- 注意を払っていなかったり、他のことに気を取られていたせいで、モノを壊したりこぼしたりすることがある
- 今この瞬間に意識を向け続けるのが難しいと感じることがある
- 道中で起こることに意識が向かず、早く目的地に着こうと早歩きになることがある
- 心理的な緊張や不快感にその場では気づかず、本当に注意が向いたときにようやく気付くことがある
- 初めてあった人の名前を次の瞬間には忘れてしまうことがある
- 何かをしている時、そのことに意識が向かず「自動走行」状態になりがちだ
- 何かをするとき、そのことに本当に注意を向けることがなく慌ただしくこなしがちだ
- ゴールに意識がいき過ぎてしまい、そこへたどり着くために今何をしているのか見えなくなることがある
- 何をしているのか?に意識が向かずに自動的に仕事やタスクをこなしがちだ
- 他人の言う事を片耳で聴きながら同時に別のことを考えていることがある
- 自動パイロット状態になって、後で「何でここに来たんだろう?」と不思議に思うことがある
- 過去や未来に囚われてしまっていると思うことがある
- 注意を十分に払わずに何かをしてしまいがちだ
- 自分が食べているという自覚もなく間食をしてしまうことがある
でこれら全15問の点数を足し合わせて満点が90点、スコアが高いほどマインドフルネス度が高い、となります。いかがだったでしょうか?
ただ一つ、このテストは非常にシンプルでお手軽ですが、「ちょっと単純化しすぎじゃないか?」という主張(#4)も見られます。なので、より正確を期すならばもう一つ「the Five Fecet Mindfulness Questionnaire」もオススメしておきます。
赤羽(Akabane)


参考文献&引用
#1 Nicholas T. Van Dam, Marieke K. van Vugt, David R. Vago, Laura Schmalzl, Clifford D. Saron,Andrew Olendzki,Ted Meissner,Sara W. Lazar, Catherine E. Kerr, Jolie Gorchov, Kieran C.R. Fox,Brent A. Field, Willoughby B. Britton, Julie A. Brefczynski-Lewis, and David E. Meyer,Mind The Hype: A Critical Evaluation and Prescriptive Agenda for Research on Mindfulness and Meditation,Perspect Psychol Sci. 2018 Jan; 13(1): 36–61.
#2 Greater Good Science Center. The Mindful Attention Awareness Scale (MAAS) accessed on 2nd July 2019.
#3 James MacKillopEmail authorEmily J. Anderson. Further Psychometric Validation of the Mindful Attention Awareness Scale (MAAS). Journal of Psychopathology and Behavioral Assessment December 2007, Volume 29, Issue 4, pp 289–293.
#4 Grossman, P. (2011). Defining mindfulness by how poorly I think I pay attention during everyday awareness and other intractable problems for psychology’s (re) invention of mindfulness: comment on Brown et al.(2011) Psychological Assessment. 23(4), 1034–1040.