人生の質を高める「マインドフルネス度」を5つのポイント別でチェックできる診断テスト

マインドフルネス テスト 診断

赤羽(Akabane)

今回は「マインドフルネス度診断」についてのお話です。

全39問!人生の質を上げる「マインドフルネス度」を診断するテスト

本題の前にまず「マインドフルネス」について簡単な説明を見ていきましょう。

マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、簡単に言うと「今ココの意識」のことで、いかに未来や過去でなく今に意識が向いているか?のことです。

マインドフルネスに関する2018年のレビュー研究(#1)では、こんな風に定義されております。

マインドフルネスは訓練やその過程、特徴を広義的に指して使われる言葉であり、多くは物事に注意を向ける力、気づき、記憶、受容の精神に関連している。この言葉は仏教にそのルーツを持っている一方で、心理学や精神医学、神経学やその他さまざまな分野で人気を博している。[筆者訳]

キーワードとしては「注意」「受容」あたりを押さえておくとよろしいかと思います。

とはいえ我々現代人はマインドフルネスな状態になれていないのではないかとも思うわけです。幾つか例を挙げてみますと、

  • 目の前の信号の色を気にして歩いている(点滅しませんように!)
  • スマホをいじりながら食べ物を胃に流し込む(どのくらい食べたか覚えていない)
  • 朝起きたらその日の仕事・授業のことで頭がいっぱい(面倒くさいなあ.. あれやってこれやって..)

こんな感じで、現代人は未来のスケジュールやタスクにばかり気を取られてしまっており、“今この時”に意識を向ける余裕がないんではないかと。心当たりはありましょうか?

あなたのマインドフルネス度はどのくらい?診断テストをやってみよう!

ではここからが本題。今回参考になるのが「The Five Facet Mindfulness Questionnaire(#2)」というマインドフルネステストです。

この診断テストは一応過去の研究(#3)でも、マインドフルネス度を予測するのに有効なテストだというお墨付きをもらっていたり、結構色々な研究で使われていたりするので、参考になるのではないかと思います。

早速中身を見ていきましょう。

The Five Facet Mindfulness Questionnaireの39問

これは39問のちょっぴり長めなテストで、各設問に5段階でどのくらい当てはまるか?を答えていくもの。結果は5つのジャンルごとに確認できて、

  • 観察力
  • 描写力
  • 意識的に行動する力
  • 判断を下さない力
  • 反応しない力

これらを総合してマインドフルネス度をチェックします。各ジャンルの得点がそれぞれ高ければマインドフルネス度も高い!ということになります。

では早速設問を見ていきましょう。

スコア基準

  • 1…全く/ほとんど当てはまらない
  • 2…あまり当てはまらない
  • 3…たまに当てはまる
  • 4…まあまあ当てはまる
  • 5…かなり/いつも当てはまる

The Five Facet Mindfulness Questionnaire

  1. 起きてすぐ、意識的に心や体の変化を感知することがある
  2. 自分の感情を正確に表した言葉を見つけるのが得意だ
  3. 不合理な感情を抱いたとき、自分を非難してしまう
  4. それに反応せずに、ただ自分の気持ちや感情に気づくことができる
  5. 何かをするとき、意識が簡単にそこから逸れたり散ったりする
  6. シャワーやお風呂のとき、水に対する体の反応に注意を向けることがある
  7. 自分の考えや意見、予測を簡単に言葉にすることができる
  8. ぼーっとしてたり、悩み事があったりで自分がしていることに集中できないことがある
  9. 自分の感情を、それに囚われることなく見つめることができる
  10. 自分が何かを感じているときに、「そんな風に感じてはダメだ」と言い聞かせることがある
  11. 食べ物や飲み物が自分の思考や体の感覚、感情に影響をもたらすのに気づくことがある
  12. 自分が考えていることを言葉にするのが難しい
  13. 簡単に気が散る
  14. たまに自分の考えが普通ではない、悪いものだ、と思ったり、そんな風に考えるべきではないと自分を戒めることがある
  15. 髪に触れる風や顔に当たる日光など、感覚に注意を向けることがある
  16. 物事に対する感覚を表現するのに苦労することがある
  17. 自分の考えが良いか?悪いか?を判断することがある
  18. 今この瞬間に意識を向けることが難しいと感じる
  19. 苦しい思考やイメージを抱えた時、それに飲み込まれることなく、一歩下がって思考を見つめ直すことができる
  20. 時計の針や鳥の鳴き声、車が通りすぎる音など、音に注意を向ける
  21. 困難な状況に直面したとき、すぐに反応を起こすのではなく一旦立ち止まることができる
  22. 体に何か感覚があったとき、それを適切に表現することが難しいと感じる
  23. 自分がしていることに意識が向かずに「自動走行」しているみたいに感じる
  24. 苦しい思考やイメージを抱えた時、すぐに落ち着こうとする
  25. 何かを考える時、そんな風に考えるべきじゃない、と言い聞かせることがある
  26. モノの匂いをよく感じる
  27. たとえどんなに腹が立っていても、それを言葉にして表現することができる
  28. 心ここに在らずの状態で物事に臨むことがある
  29. 苦しい思考やイメージを抱えた時、それに反応することなくただ感知することができる
  30. たまに抱く感情が悪いものだ、不適切だと思って「そう感じるべきでない」と思うことがある
  31. 色や形、感触、明暗のパターンなど、視覚的な要素を感じることが多い
  32. 自分は経験したことを言葉にする傾向がある
  33. 苦しい思考やイメージを抱えた時、感知はするがそのまま放置する
  34. 仕事やタスクをしている時、何をしているか意識せず自動的になることがある
  35. 苦しい思考やイメージを抱えた時、その思考やイメージによって、自分が良いか?悪いか?の判断をすることがある
  36. 自分が抱く感情がどのように自分の考えや行動に影響するか注意を払っている
  37. この瞬間、自分がどんな気分か細かく描写することができる
  38. 物事に意識を向けずに取り組んでいるなと感じることがある
  39. 不合理な考えをしてしまった時、自分を認めないことがある

そしてこの結果を次のように採点していきます。

採点方法
観察力:最高40点
1+6+11+15+20+26+31+36 = ?
描写力:最高22点
2+7+27+32+37-(12+16+22) = ? 
意識的に行動する力:最高-8点
5-8-13-18-23-28-34-38 = ?
判断を下さない力:最高-8点
3-10-14-17-25-30-35-39 = ?
反応しない力:最高35点
4+9+19+21+24+29+33 = ?

最高点は一つにまとめて欲しい感がありますね(笑) それぞれ最高点に近いほどマインドフルネス度が高くて、マイナスの場合は絶対値(数字の部分)が小さいほど高いことになります。

ちなみに私の結果を晒しておきますと、

運営者の診断結果
  • 観察力:33点
  • 描写力:17点
  • 意識的に行動する力:-11点
  • 判断を下さない力:-22点
  • 反応しない力:25点

こんな結果でした。普段から歩行瞑想やらマインドフルイーティングやら色々特訓しているんで、このくらいは取れていて欲しい!というラインですね(笑)

ただ、「判断を下さない力」や「反応しない力」がちょっと弱いので、この部分は今後意識していこうと思います。浮かんでくる思考やイメージの良し悪しを勝手に判断しない!というのはマインドフルネスの重要ポイントですからね。

赤羽(Akabane)

今回の結果を受けて、「マインドフルネスを鍛えたい!」という場合は、以下にマインドフルネスを鍛えるテクニックをまとめてありますので、ご参考までに。

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参考文献&引用

#1 Nicholas T. Van Dam, Marieke K. van Vugt, David R. Vago, Laura Schmalzl, Clifford D. Saron,Andrew Olendzki,Ted Meissner,Sara W. Lazar, Catherine E. Kerr, Jolie Gorchov, Kieran C.R. Fox,Brent A. Field, Willoughby B. Britton, Julie A. Brefczynski-Lewis, and David E. Meyer,Mind The Hype: A Critical Evaluation and Prescriptive Agenda for Research on Mindfulness and Meditation,Perspect Psychol Sci. 2018 Jan; 13(1): 36–61.

#2 American Mindfulness Research Association. The Five Facet Mindfulness Questionnaire. accessed on 29th June 2019.

#3 Baer, R. A., Smith, G. T., Hopkins, J., Krietemeyer, J., & Toney, L. (2006).Using self-report assessment methods to explore facets of mindful-ness. Assessment, 13(1), 27–45.