赤羽(Akabane)
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「曖昧は嫌い、明確な答えをちょうだい!」何でも白黒つけたがる認知的完結欲求度を診断してみよう
曖昧な結末よりもハッキリとした結末がいい!
どっちが正義でどっちが悪なのか白黒つけよう!
このように、曖昧さを嫌い答えがハッキリとしたものを好む性質を、「認知的完結欲求(Cognitive Need for Disclosure)」といいます。
こうした思考は、所謂「完璧主義」に近くて、メンタルヘルスに悪影響を及ぼしたり、ストレスを過剰に感じやすくなったりする可能性があって、強すぎると実はあまり良くないのでは?と考えられます。
というわけで、この記事では「あなたの認知的完結欲求度はどのくらい?」というところを、実際の診断テストで見ていきましょう。
認知的完結欲求度を確かめる診断スケール「The Need for Closure Scale」
出典は2013年にメリーランド大学カレッジパーク校が発表した研究(#1)で、認知的完結欲求の度合いをチェックする47問で構成される診断スケール「The Need for Closure Scale」を提唱しつつ、その有効性を確認したものになります。
では早速、採点と診断スケールを見ていきましょう。
採点ポイント
- …全く当てはまらない
- …ほとんど当てはまらない
- …あまり当てはまらない
- …やや当てはまる
- …よく当てはまる
- …非常によく当てはまる
The Need for Closure Scaleの47問
- 仕事において明確なルールや秩序を持つことは成功に欠かせないと思う
- 何か既に決定を下した後でも、別の視点からも考慮することをいつも心がけている
- 不確実な状況が好きではない
- 何種類もの違った解法がある質問が嫌いである
- 予測の付かないようなことをする人と仲良くなりたい
- 決まった時間に規則正しい生活を送ることが自分には合っている
- 何が起こるか分からない状態で新しい環境に飛び込むような不確実性が楽しいと思う
- 予測がたてられるようにに、外食に出かけるときは以前行ったことのある場所を選びがちだ
- 人生において、どうして起こったのか理由が分からない出来事に直面した時、不快に感じる
- 集団の中で皆が信じていることに対して、一人の人間が反対していたらイライラする
- ギリギリで計画を変更することが嫌いだ
- 自分自身をよく優柔不断だということがある
- 買い物に行くとき、自分が欲しいものを決めるのが難しいことがある
- 問題に直面した時、たいていは素早く一つの最適解を見つけることができる
- 重要な問題について混乱してしまった時、ひどく腹が立つ
- ギリギリまで重要な決断を先延ばしにする傾向がある
- 重要な決断はたいてい素早く自信をもって下す
- 約束事や仕事には遅刻したことがない
- ギリギリで計画を変更することは楽しいと思う
- 自分のパーソナルスペースはたいてい散らかっている
- 社会全体で起こるたいていのもめ事は、どちらが正しくてどちらが間違っているのかすぐに分かる
- 嫌いな人は一人もいない
- 決断をする際はたいてい悩んでしまう
- 規則正しさや几帳面さは、良い生徒を形づくる最も重要な特徴だと思う
- あらゆるもめ事について考える時、たいていはどちらの言い分も正しい部分があるという風に見ている
- 予測できないような行動を取れる人とは一緒に居たくない
- 見知った友達と一緒に過ごす方が、予測が立ちやすくて好きだ
- 目的や要件が明確でないクラスこそ、最適な学習環境だと思う
- 問題について考える時、可能な限りあらゆる意見を考慮するようにしている
- 何が起こるか分からない状態でその状況に飛び込むのは好きではない
- 人がいつも何を考えているのか知りたい
- 人が言ったことがあらゆる意味合いで解釈できる状況が嫌いだ
- 決断が出来ていない人の話を聞くことはイライラする
- 一貫したルーティンを確立することで、人生をより楽しむことができる
- 明確に組み立てられた人生を送ることが楽しい
- 自分とは考えの違う人と交流することの方が好きだ
- あらゆる物事や計画はきちんと整理整頓しておきたい
- 誰かが発した言葉の意味や意図が自分にとって不明確だと不快に感じる
- レジャー活動には参加するべきではないと思っている
- 問題解決に取り組む時、よく混乱してしまうくらい多くの可能性を考えてしまう
- 直面している問題に対して、いつも可能性のある多くの解決策を見つける
- 悪い知らせを聞くよりは、不明確な状態で居続ける方がいい
- うっかりミスなどというものは存在しないと思っている
- 自分の意見を形成する前に、あまり他の意見を参考にしない
- 予測の付かない状況が嫌いだ
- 他人の気持ちを傷つけたことは一切ない
- 仕事や勉強のルーティーン的な側面が嫌いだ
一通り回答が終わったら、今度は以下のように採点をしていきます。
採点方法
- 次の設問は点数をひっくり返して採点する…2,5,7,12,13,16,19,20,23,25,28,29,36,40,41,47(例: 4点→3点、1点→6点)
- 次の設問は関係のないダミーなので除外して採点する…18,22,39,43,46
- 以上を踏まえて合計点を採点する
*ダミーの設問は、回答者の適性を確かめるためにあえて設けられたものみたいです
以上のルールで合計点が分かったら、今度は以下の5つのサブスケールごとの点数もチェックしておきましょう。
5つのサブスケール
- 秩序(きちんとした規則や日課を好む): 1,6,11,20,24,28,34,35,37,47(合計60点)
- 予測可能性(予測できる未来を好む): 5,7,8,19,26,27,30,45(合計48点)
- 潔さ(キッパリ物事を決められる): 12,13,14,16,17,23,40(合計42点)
- 曖昧さ(不明確な状況も受け容れられる): 3,9,15,21,31,32,33,38,42(合計54点)
- 狭量さ(異なる意見や他の可能性を考慮できない): 2,4,10,25,29,36,41,44(合計48点)
この診断スケールに関しては、詳しい平均点などは出ていませんが、各サブスケールの点数が高いほど、それぞれの性質が強いことを表していると言えます。
赤羽(Akabane)
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#1 Kruglanski, A. W., Atash, M. N., De Grada, E., Mannetti, L., & Pierro, A. . (2013). Need for Closure Scale (NFC) . Measurement Instrument Database for the Social Science.
#2 Webster, D. M., & Kruglanski, A. W. (1994). Individual differences in need for cognitive closure. Journal of Personality and Social Psychology, 67(6), 1049–1062. https://doi.org/10.1037/0022-3514.67.6.1049