赤羽(Akabane)
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「この人本当に気があるの?」曖昧な態度で恋愛関係はどこまで冷めるのか?
早速ですが、この件について興味深い研究を覗いてみましょう。
恋愛関係における不確実性は相手に感じる魅力を奪う?
これは2018年にイスラエルの大学IDCヘルズリヤが発表した研究(#1)で、大きく6つの実験を行っています。
例えば1つ目の実験では、101名の大学生男女(19〜31歳)を対象に、別の参加者とオンラインチャットをしている場面を想定してもらったみたい。
で各参加者は写真を撮って、それが他の参加者に見せられると告げられました。その後各自チャットのパートナーの顔写真(参加者が男性なら女性)も見せられます。
そしてチャットの最後に、参加者はこう告げられます。「最後にチャットパートナーに一つメッセージを送ることができます」ただこのセリフに添えて、
- 確実性:相手はあなたのメッセージを待ってますよ
- 不確実性:相手からのメッセージはありません
この2パターンが用意されました。要は相手の意思がはっきりしているかどうか?で参加者の反応を見たんですね。
すると結果、こんなことがわかりました。
- 確実性があった場合に参加者のパートナーに対する異性としての魅力評価が高かった
- 逆に不確実性があった場合はパートナーに対する異性としての魅力評価が低かった
ここから言えるのは、相手の意思がハッキリしていれば異性として意識してもらいやすくなったということ。当然、相手がこちらに興味を持ってくれていると分かれば、その方が好感を持てますからね。
こうした傾向は他の実験でも確認されていて、やはりオンラインで発展途上の恋愛関係のケースで、同じ結果が得られました。
ただし、リアルに恋愛関係の最中にある場合だとちょっと事情が違うようです。5、6つ目の実験では、オンラインじゃなくてリアルな恋愛関係にある参加者を集めていたんですが、どうやら「相手の不確実性が相手への異性としての興味や感じる魅力を下げる」という傾向はリアルな関係には当てはまらなかった様子。
まとめ
では最後に今回の内容をまとめて見てみましょう。
- オンラインでイイ感じの関係の場合に、曖昧な態度で恋愛関係が冷めてしまう傾向が見られた
- オンラインでもリアルでも、パートナーの態度はハッキリしていたほうが性的な魅力や評価が高かった
- 既に恋愛関係にあるリアルのパートナー同士だと、曖昧な態度で恋愛関係が冷めることはなかった
こんな感じでしょうか。この結果をどこまで参考にするかは難しいですが、まだ恋人同士じゃない場合であれば、ハッキリこちらの意思表示をしてあげたほうが良いんではないかと思います。
「目の前の相手に気持ちや時間を捧げたところで、いい関係になれるのかしら?」と付き合う前は相手の気持ちが分からずに不安になりますね。今回のような傾向は、「気のない相手に構ってる時間はない!」というリスクヘッジ的な心理も働いているんじゃなかろうか?と考えられています。
赤羽(Akabane)
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#1 Gurit E.Birnbauma, Yaniv Kanat-Maymona, Moran Mizrahi, et al. Are you into me? Uncertainty and sexual desire in online encounters and established relationships. Computers in Human Behavior
Volume 85, August 2018, Pages 372-384.