スマホやライブ..大好きな音楽で難聴のリスク?! 世界保健機関(WHO)による「セーフリスニング」の新基準とは

認知と五感

スマホやライブ音楽で聴覚障害のリスク?! 世界保健機関(WHO)による「セーフリスニング」の新基準

スマホやライブ音楽で聴覚障害のリスク?! 世界保健機関(WHO)による「セーフリスニング」の新基準

今回は「イヤホンやライブでの大音量の音楽って耳に良くないんでは?」問題のお話です。
 
 
この問題について、最近世界規模で注意喚起があったのでその中身を覗いてみましょう。
 

WHOとITUが注意喚起!大音量の音楽などは将来の聴覚障害に繋がるかもしれない

これは2019年に世界保健機関(WHO)と国際電気通信連合(ITU)が共同で発表した声明(#1)で、音楽が耳に与える影響と聴覚障害リスクなどをまとめたデータです。
 
 
この声明から大事なポイントを抜き出して、幾つか見ていきましょう。
 

聴覚障害の割合は今後も世界的に増えていくと予想される

2019年の現時点で、世界の4億6600万人もの人々があらゆる原因で聴覚を失っているようで、この数字はリスク対策が取られたとしても、今後増え続けていくと予想される様子。
 

世界中の10億人以上の若者が安全かどうか分からないリスニング習慣によって聴覚を失う恐れがある

先進国など中~高収入な国のティーンエージャーや若い大人たち(12~35歳)の50%ちかくが、安全か分からないレベルの音量で音楽を再生しているそうです。
 
 
また、40%ちかくがナイトクラブやバーなどで聴覚を傷つけるレベルの音楽に晒されているのだとか。こうした大音量の音楽に晒される生活を慢性的に続けていると、聴覚細胞がダメージを受けて、いずれ高周波の音からだんだん聞き取りづらくなっていく恐れがあります。
 

セーフリスニングを心がけましょう

セーフリスニングは文字通り、将来聴覚障害のリスクを避ける安全なリスニングのことです。方向性は大きく3つあって「音量」「時間」「頻度」です。
 
 
ではこれらをまとめてWHOとITUが推奨するセーフリスニングの条件を見ていきましょう。

 

WHOとITU推奨のセーフリスニング
  • 大人は80dBで週に40時間まで
  • 子どもは75dBで週に40時間まで
 

75~80dBというのは、だいたい「1mの距離で聴くピアノの音」「パチンコ店内」くらいの音量で、かなり大きな声で喋らないと近くの人とも会話ができないレベルです。
 
 
「なんだ、案外余裕そうじゃん」と思われるかもしれませんが、デシベルを変えて大人・子ども別に見ていくと、こんな感じです。

 

大人の㏈別許容時間
㏈(デシベル) 週当たり
107 4.5分
104 9.5分
101 18.75分
98 37.5分
95 75分
92 2.5時間
89 5時間
86 10時間
83 20時間
80 40時間
大人の㏈別許容時間
㏈(デシベル) 週当たり
107 1.5分
104 3分
101 6分
98 12分
95 24分
92 48分
89 1時間36分
86 3時間15分
83 6時間24分
80 12時間30分
77 25時間
75 40時間
 

110dBでだいたい「電車が通る時のガード下」くらいですから、ライブ会場のスピーカー付近なんて相当ヤバいです。
 
 
こうした見積もりデータにはまだ不確実性があって、精度も高くはないんですが、慎重すぎる位に耳を労わっておいて損はなさそうです。
 

まとめ

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

 

ポイント
  • 聴覚障害の割合は今後も世界的に増えていくと予想される
  • 世界中の10億人以上の若者が安全かどうか分からないリスニング習慣によって聴覚を失う恐れがある
  • セーフリスニングを心がけましょう
 

こんな感じでしょうか。今ではiPhoneの普及で前よりずっと簡単に音楽が聴けるようになりました。伴って聴覚を失うリスクも付きまとうので、耳にダメージを与える聴き方をしてないか?今のうちから気を付けておいた方がいいかもしれません。

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赤羽(Akabane)

私は騒音や大音量が苦手で、あまりライブにも行かずアルバムをガッツリ聴くタイプだったので、ちょっと安心しました。音量も程々にしておいて、あまり長時間聴きすぎないように気をつけましょう。

その他WHOの声明についてはこちらもどうぞ

参考文献&引用

#1 World Health Organization and International Telecommunication Union. Safe Listening Devices and Systems A WHO-ITU standard. accessed on 15th Oct 2019.