あなたの生活習慣で分かる「将来の認知症発症リスクの目安」とは?

認知と五感

あなたの生活習慣で分かる「将来の認知症リスクの目安」とは?

あなたの生活習慣で分かる「将来の認知症リスクの目安」とは?

今回は「現在の生活習慣で分かる将来の認知症リスクの目安」についてのお話です。
 
 
早速ですが、この件についてまとまったデータを覗いてみましょう。
 

リスク因子が2つ3つ増えるごとに、認知症発症リスクが..

これは2018年にインペリアル・カレッジ・ロンドン教授らが発表したメタ分析(#1)で、22件の研究から40000名以上を対象に、認知症のリスク因子をどれくらい予防すればどれ程発症リスクが下がるのか?を調べたものです。
 
 
この調査は22か月~最長20年以上まで行われて、うち6件で「リスク因子が2つ3つ、と増えていくと認知症リスクはどうなるのか?」を調べていたので、この問題についての分析がありました。
 
 
するとこの結果、こんなことが分かりました。

 

リスク因子が〇個だとリスクが〇%上がる
  • 1個で認知症発症リスクが20%上がる
  • 2個で認知症発症リスクが70%上がる
  • 3個以上で認知症発症リスクが2倍以上になる
 

まとめると、リスク因子は増えるほどその後の認知症発症リスクがどんどん高くなっていったんですね。しかもこの結果は、バラつきも小さくて出版バイアスなどのデータの偏りも見られなかったようです。
 
 
他にもアルツハイマー病のリスクに絞って見てくれたデータもあるんですが、こちらはバラつきが大きくてあまり参考にならなそうですね。
 
 
ちなみにここで言う「認知症発症リスク因子」にはザっとこんなものが含まれていました。

 

POINT

高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、高BMI、喫煙、過度のアルコール摂取、運動不足、不健康な食事 etc..

 

どれも生活習慣病の原因になる要素ばかりですね。こうした不健康な習慣が1つ2つと増えるごとに認知症発症リスクも上がっていくんだと。
 

注意点・まとめ

ただし注意点も幾つかあって、次の点は押さえておくと良さそうです。

 

  • バイアスがかかっている恐れのある研究が多い:うち14件で中程度のバイアスのリスクが確認されている。例えば、ランダムではなく参加者を選んでいたり、客観的ではない部分がある。
  • 他の要素の調整方法が分からない研究が多い:この手の調査では、結果に影響する他の因子を調整する必要があるが、この方法が全体の半分で明らかではなかった。
  • 各リスク因子ごとの影響の大きさは不明:例えば「喫煙+過度のアルコール」と「運動不足+食生活の偏り」ではリスクへの影響は違ってくるが、この辺りは調査できていない。

 

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

 

ポイント
  • 認知症のリスク因子は1つ増えるごとに発症リスクが高まっていった
  • 3つ以上揃うとなんと2倍以上も発症リスクが大きくなった
  • 今回の知見の解釈としては、「上で挙げた認知症リスク因子を1つでも多く減らしましょう」に落ち着く
 

こんな感じでしょうか。今回出た数字は参考程度に、上で挙がったようなリスク因子をなるべく1つでも減らしていこう!という結論に落ち着きますね。

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赤羽(Akabane)

認知症は健康寿命を縮める恐ろしい病です。老後の余生をマインドフルに生き抜くためにも、出来るうちから対策をしておくことをお勧めします。

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参考文献&引用

#1 Peters R, Booth A, Rockwood K, et al. Combining modifiable risk factors and risk of dementia: a systematic review and meta-analysis. BMJ Open 2019;9:e022846.