心疾患や脳卒中など循環器疾患を予防する「最強の野菜類」とは?

心疾患や脳卒中など循環器疾患を予防する「最強の野菜類」とは?

赤羽(Akabane)

今回は「循環器疾患を防ぐのに最適な野菜類って何?」というお話です。

心疾患や脳卒中など循環器疾患を予防する「最強の野菜類」とは?

では早速この問題について参考になる研究を見ていきましょう。

野菜と循環器疾患リスクの過去研究を総ざらいしたレビュー研究

参考になるのが、2018年にエディスコーワン大学が発表したレビュー研究(#1)で、野菜を次の5つのカテゴリに分類して、どれが循環器疾患リスク(CVD)に最も効くか?を調べてくれています。

心疾患や脳卒中など循環器疾患を予防する「最強の野菜類」とは?

(#1)を参考に作成。

で各カテゴリの野菜を見てみると、ネギ科野菜、葉菜類、緑黄色野菜とCVDの関係を調べた研究がそれぞれ14件ずつ、アブラナ科野菜は26件、豆類は最も多い28件でした。

そしてこの結果、最も強力なCVDリスク低下が見られたのは、

結果
  • アブラナ科野菜:イソチアシアネートなど有機硫黄化合物の抗炎症効果で動脈硬化を遅らせる(#2)
  • 葉菜類:一酸化窒素が血管を拡張したり血液の流れを循環させて血小板や白血球が血管に貼りつくのを防ぐ(#3)

この2つでした。効果のメカニズムはあくまで一例ですが、どちらも2016年の大規模なメタ分析(#4)でも強力なCVDリスク低下が確認された野菜類ですね。

まとめ

では今回の内容をまとめます。

ポイント
  • 心疾患や脳卒中など循環器疾患リスクを下げるなら「アブラナ科」「葉菜類」の野菜が特に効果的みたい
  • ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、ほうれん草、ケール、レタス辺りを満遍なく食べよう!
  • 果物と併せて一日800gになるように食べてみよう!

こんな感じでしょうか。一日800gはかなり多く感じますが、2017年のメタ分析(#5)で、最も早死にリスクが下がる野菜・果物摂取量はこの量だと報告されています。

赤羽(Akabane)

私は野菜で言えばブロッコリーは毎日食べています。あとはレタス、キャベツ、ほうれん草、トマト辺りは定期的に摂る感じですね。最近はご無沙汰ですがサツマイモもかなり食べますね。野菜については併せて以下もご覧いただくとよろしいかと思います。

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参考文献&引用

#1 Lauren C. Blekkenhorst, Marc Sim, Catherine P. Bondonno, et al. Cardiovascular Health Benefits of Specific Vegetable Types: A Narrative Review. Nutrients. 2018 May; 10(5): 595.

#2 Sturm C., Wagner A.E. Brassica-derived plant bioactives as modulators of chemopreventive and inflammatory signaling pathways. Int. J. Mol. Sci. 2017;18:1890.

#3 Förstermann U., Münzel T. Endothelial nitric oxide synthase in vascular disease. Circulation. 2006;113:1708–1714.

#4 Richard Lee Pollock. The effect of green leafy and cruciferous vegetable intake on the incidence of cardiovascular disease: A meta-analysis. JRSM Cardiovasc Dis. 2016 Jan-Dec; 5: 2048004016661435.

#5 Dagfinn Aune, Edward Giovannucci, Paolo Boffetta, Lars T. Fadnes, NaNa Keum, Teresa Norat, Darren C. Greenwood, Elio Riboli, Lars J. Vatten, Serena Tonstad. “Fruit and vegetable intake and the risk of cardiovascular disease, total cancer and all-cause mortality–a systematic review and dose-response meta-analysis of prospective studies.“,International Journal of Epidemiology, 2017;