【脳科学】運動で脳が若返り&頭が良くなる!のメカニズムとは?

2019年6月10日その他エクササイズ, 体の仕組み

運動が脳にガッツリ効くメカニズム

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今回は運動が脳の機能を高めたりするメカニズムについてのお話です。
 
 
運動のメリットは挙げるとキリがないですが、その中で魅力的なのが「運動で頭がよくなる!」というもの。実際に運動と認知機能の関係を調べた研究はたくさんあって、こうしたメリットは間違いなく得られるとみていいでしょう。
 

 
といったところで、今回は「じゃあ運動ってどんな仕組みで脳に効いてるの?」という部分をザックリ紹介します。参考になるのが2011年のRCT研究(#1)でして、ザっと以下のような実験を行っています。

 

  • 120人の高齢者が対象
  • 以下のグループに分けられた
  • 介入期間は1年間
  • 実験6か月、12か月経過でMRI、BDNF測定などおこなった
・有酸素グループ(60人)
-最初は10分を最大心拍の50〜60%で歩く。徐々に5分ずつくらい時間を増やし、最終的に最大心拍の60〜75%で40分ウォーキング。
・ストレッチグループ(60人)
-ダンベルやバンドを使った軽い筋トレ、ヨガなど。週ごとに新しいプログラムを取り入れた。
 

要は、有酸素運動をするグループと、ただストレッチをするだけのグループで脳の変化は違ってくるか?を見ているんですね。そしてこの結果は、

 

  • 有酸素グループは左右の海馬が大きくなった(左右:+2.12%,+1.97%)
  • ストレッチグループは海馬が少し縮んでいた(左右:-1.40%,-1.43%)

 

このようになりました。海馬というのは脳の記憶を司っている部分でして、加齢や慢性的なストレスで衰えていきます(#2)。がしかし、運動を定期的にやっておけば脳の衰えが抑えられるどころか、まだまだ鍛えて大きくできることがわかっています。これはつまり、脳の記憶や認知力は年をとっても鍛えていけるということ。
 
 
そしてそこに大きく影響を与えている要因、これがBDNFだと考えられております。今回の研究でも、全体でみると大した差はなかったものの、海馬の肥大率が大きかった人たちは特に血清BDNF量も増えていたのだとか。
 
 
以上をまとめると、
 

まとめ
運動をする→脳内のBDNFが増える→記憶を司る海馬が肥大する→脳が若返る&頭が良くなる!
※あくまで有力な説の一つ。脳は複雑なので他の部位の影響も受けている可能性はあり。
 

このような感じでしょうか。いかんせん脳は複雑でまだ分かっていないことのほうが多いので、あくまでメカニズムの一つとして捉えておくのが良さそうです。

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赤羽(Akabane)

まとめると、BDNFを増やすと脳の機能に良さそうだ!と言えそう。では具体的にどうやって増やせるのか?詳しくは以下をザっとご覧ください。

参考文献&引用

#1 Kirk I. Erickson, Michelle W. Voss, Ruchika Shaurya Prakash, Chandramallika Basak, Amanda Szabo, Laura Chaddock, Jennifer S. Kim, Susie Heo, Heloisa Alves, Siobhan M. White, Thomas R. Wojcicki, Emily Mailey, Victoria J. Vieira, Stephen A. Martin, Brandt D. Pence, Jeffrey A. Woods, Edward McAuley, and Arthur F. Kramer,”Exercise training increases size of hippocampus and improves memory“,PNAS February 15, 2011 108 (7) 3017-3022.

#2 D.B Miller,J.P O’Callaghan,”Effects of aging and stress on hippocampal structure and function“,Metabolism Clinical and Experimental,October 2003,Volume 52, Supplement 2, Pages 17–21.