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増えると頭が良くなる物質 「BDNF(脳由来神経栄養因子)」を増やす3つの方法

BDNFとは 脳由来神経栄養因子

赤羽(Akabane)

今回は脳に欠かせない物質BDNFを増やす方法についてお話していきます。

BDNF(脳由来神経栄養因子)とは?

BDNFといえば「頭が良くなる!」とか「脳に必要不可欠!」みたいな話でよく出てくる物質。今回はこのBDNFについてまとめ的な内容を書いていこうと思います。

ということでまず「BDNFって何ぞ?」という部分から。今回の出典であるメタ分析(#1)を引用すると以下の通りです。

BDNF(脳由来神経栄養因子)とは、神経系に多く存在するたんぱく質で、主に脳の海馬や大脳皮質、視床下部、小脳などに集中している。こうした部位に存在するBDNFは血液脳関門を通過して、体中の様々なところに蓄積される。
(中略)
しかし、BDNFは抹消でも作られるので、例え血中のBDNFレべルが増えても体のどこで多く作られたのか判別が難しい。
(中略)
BDNFレべルは神経系の発達や機能のレベルアップの指標となる。[筆者訳]

簡単に言うと、BDNFが体内で増える=脳をはじめ神経系の機能が高まる=頭が良くなるということになります。実際にBDNFレベルが増えると長期記憶力がアップするという研究結果(#2)もあったり。コレを増やせる方法があるなら、是非試したいですね。

BDNFを増やすのに効果的なモノ

といったところで増えると頭が良くなるBDNFですが、様々な研究によってその増やし方が明らかになっています。どれも普通に生きていればできていそうなものですが、現代を生きる私たちには足りていないものかもしれません。

とにかく運動!運動!

運動 BDNF 増加 脳由来神経栄養因子

まずは最も科学的に信頼のおけるものから。2015年のメタ分析(#1)で、「定期的なエクササイズはBDNFレベルを高める!」という結果が出ています。この”エクササイズ”というのは、エアロビクスを扱った研究が多かったのですが、ウェイトトレーニングも含まれていたようです。

何となく運動が脳に良いということは聞いたことがあるかもしれませんが、こういうメカニズムも関係していた、と。定期的に筋トレや運動をして見た目も頭も良くなっちゃいましょう。

日光を浴びよう

BDNF 脳由来神経栄養因子 日光 朝日

オランダの大規模な調査を基にした2012年の研究(#3)では、「日照時間の短い秋冬でBDNFレベルが低下していた!」という結果が出ています。しかもその差は顕著であり、上で紹介した「運動習慣」などのBDNFレベルに影響を与える他要素もしっかり調整済み。そこそこ信頼できる内容です。

室内で暮らすことが増えた現代人は特にビタミンDが足りてない(#4)と言われてますし、毎日適度に日光を浴びる時間を作ってあげましょう。

砂糖と飽和脂肪を摂りすぎない

精製砂糖 飽和脂肪 BDNF 脳

ここまではBDNFを増やす方法を紹介してきましたが、いったん逆の視点から、「BDNFを減らしてしまう要素ってあるの?」という点についても見ていきます。この疑問については例えば、多くの人が摂りすぎてしまっているであろう「砂糖と飽和脂肪の摂りすぎでBDNFが減少した!」という研究があったりします。

これは2002年にカリフォルニア大学が発表したラット研究(#5)で、たった2か月精製砂糖と飽和脂肪を多く摂取するだけで、BDNF(脳由来神経栄養因子)が減少し、海馬にも悪影響、認知能力も低下したようです。

こうした砂糖と飽和脂肪の影響は、動物だけでなく人間を対象にした研究でも見られている(#6)ので、くれぐれも普段の食生活には気をつけましょう。

食べもの&飲みもので増やす

高カカオチョコレート

最近流行りの高カカオポリフェノールチョコです。食品会社の明治が愛知学院大学と行った共同研究(#7)では「高カカオのチョコを4週間食べ続けると血中のBDNFレべルが増加したよ!」という報告がありました。

これだけでは企業が関わっているのでイマイチ信頼性に欠けますが、一応「ココアや緑茶に含まれるフラバノールで脳の認知機能が改善した!」というまあまあの信頼度の研究(#8)はあります。まとめると、チョコでも同様に脳への良い効果は期待できそうですね。

ただし注意点が一つありまして、市販の高カカオチョコを食べる際は、くれぐれも砂糖に気をつけましょう。カカオ率95%のチョコですら砂糖は入っていますので、食べ過ぎには気を付けたほうがよさそう。

緑茶

同様に緑茶もBDNFレベルを上げるのに有効だと言えそうです。チョコの項目で紹介した研究もありますし、マウス実験でも「茶カテキン、中でも特に抗酸化作用が強いEGCGはBDNFレベルを高めた!(#9)」という結果が出ていたり。

ただし、茶カテキンの筆頭であるEGCGは体内での吸収率が低いようで、対策としては「ビタミンAとセットで茶カテキンの吸収率が上がった!(#10)」なんていう研究もあったりするので、ビタミンAとセットで摂ってみるのもアリかと。

ここまでの結論。

駆け足で見てきましたが、ここまでの内容をまとめると次のようなかんじになりそうです。

ポイント
  • 適度に運動をする
  • 食生活に気を付ける(砂糖や加工食品を避けてポリフェノールを摂る、など)
  • 日光はしっかり浴びる

こうしてみると、パレオダイエットのような生活ですね。やはり現代人も先住狩猟民族の暮らしの良いところを取り入れるべきなのかもしれません。

赤羽(Akabane)

脳をレベルアップさせたい!という方は食生活にも気を遣って体も適度に動かしましょう。
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参考文献&引用

#1 Kristin L. Szuhany, Matteo Bugatti,Michael W. Otto,”A meta-analytic review of the effects of exercise on brain derived neurotrophic factor” Journal of Psycheatric Research,Vol.60,pp56–64,2015.

#2 Pedro Bekinschtein,Martín Cammarota,Cynthia Katche,Leandro Slipczuk,Janine I. Rossato,Andrea Goldin, Ivan Izquierdo,Jorge H. Medina,”BDNF is essential to promote persistence of long-term memory storage“,The National Academy of Sciences of the USA,Vol.105,No.7,pp2711–2716,2008.

#3 Marc L. Molendijk,Judith P.M. Haffmans,Boudewijn A.A. Bus, Philip Spinhoven,
Brenda W.J.H. Penninx,Jos Prickaerts, Richard C. Oude Voshaar, Bernet M. Elzinga,”Serum BDNF Concentrations Show Strong Seasonal Variation and Correlations with the Amount of Ambient Sunlight“,PLOS ONE,2012.

#4 Sowah D, Fan X, Dennett L, Hagtvedt R, Straube S,”Vitamin D levels and deficiency with different occupations: a systematic review“,BMC Public Health,17(1):519,2017.

#5 R Moltenia,R.J Barnarda,ZYinga,C.KRoberts,F Gómez-Pinilla”A high-fat, refined sugar diet reduces hippocampal brain-derived neurotrophic factor, neuronal plasticity, and learning“,Neuroscience,Vol.112,No.4,pp803-814,2002.

#6 Francis HM, Stevenson RJ,”Higher reported saturated fat and refined sugar intake is associated with reduced hippocampal-dependent memory and sensitivity to interoceptive signals.“,Behavioral Neuroscience,Vol.125,No.6,pp943-955,2011.

#7 明治HP 「みんなの健康チョコライフ」
http://www.meiji.co.jp/chocohealthlife/「2018年4月12日アクセス」

#8 Adam M Brickman , Usman A Khan , Frank A Provenzano, Lok-Kin Yeung, Wendy Suzuki, Hagen Schroeter, Meianie Wall, Richard P Sloan, Scott A Small,”Enhancing dantate gyrus function with dietary flavanols improves cognition in older adults“,Nature Neuroscience,Vol.17,No.12,pp1798-1803,2014.

#9 Gundimeda U, McNeill TH1, Fan TK, Deng R, Rayudu D, Chen Z, Cadenas E,Gopalakrishna R,”Green tea catechins potentiate the neuritogenic action of brain-derived neurotrophic factor : Role of 67-kDa laminin receptor and hydrogen peroxide.“,Biochemical and Biophysical Research Communications,Vol.445,No.1,218-224,2014.

#10 Lee JH, Kishikawa M, Kumazoe M, Yamada K, Tachibana H.”Vitamin A enhances antitumor effect of a green tea polyphenol on melanoma by upregulating the polyphenol sensing molecule 67-kDa laminin receptor.“,PLOS ONE,Vol.5,No.6,2010.