赤羽(Akabane)
今回は「自然の中を数日ハイキングするだけで創造性アップ?というお話です。
大自然の中をハイキングしたら創造性が50%アップ
2012年にユタ大学の教授らが発表した研究(#1)によると、大自然の中で数日ハイキングした後だと創造性が50%上がったようです。
- 56人の大人(男性30、女性26人)が対象
- 平均年齢は28歳
- 4~6日間ハイキングをしてもらう、その間は一切の電子機器の使用を禁止
- 参加者は大きく次のようなグループに分かれた
- ハイキングの前に連想テスト(RAT)を受けるグループ
- ハイキング4日目に連想テスト(RAT)を受けるグループ
この連想テスト(RAT)というのは、例えばこんなやつを10問解いたみたいです。(※答えは最後に)
次の三つの単語から、共通する何かを連想してください |
「水」、「タバコ」、「薪ストーブ」 |
結果はこんな感じになりました。
結果
- ハイキング四日目グループはハイキング前グループよりテストが50%よくできていた
脳の認知テストを使うということで、年齢はグループ間でしっかり調整済みとのこと。この研究だけでは「大自然で過ごせば創造性が上がる」と確信はできないものの、注意回復理論(ART)という考えからみると、納得できる話でもあります。これは簡単に言うと、自然は使い切った集中力を回復させる効果があるというもの。
実際にこの理論を提唱したとされるカプラン夫妻が携わった研究でも「自然の中を散歩すると集中力が回復する」という結果が出ています。
赤羽(Akabane)
まとめると、創造性を高めたいのなら自然の中で考え事をしてみてもいいかもですね。他にも「森林浴による健康効果、リラックス効果はほぼ確定!」とする研究もあったりします。ただ、時間に追われる現代人には森に行く時間がない!なんてこともあるかと思いますので、そんな時は「大自然の映像を観ても落ち着くよ!」というものや「森のリラックス成分をホテルの一室で焚いたら同じ効果が!」という報告もありますし、映像で観たりアロマを焚く時間なら確保できるかと思います。
参考文献&引用
#1 Ruth Ann Atchley, David L. Strayer,Paul Atchley,”Creativity in the Wild: Improving Creative Reasoning through Immersion in Natural Settings“, PLoS ONE,Vol.7,No.12,2012.