たった〇分自然と触れ合うだけでストレスホルモンが減ることが最新研究で明らかに

その他ストレス対策, バイオフィリア, 考察編

自然と触れ合うと体に良いけれど、一体何分くらいで効果はあるの?

自然 ストレス コルチゾール

今回は「短時間自然と触れ合うことのメリット」についてのお話です。
 
 
まず「自然の力ってそんなにすごいの?」という疑問についてですが、端的に言ってすごいです。
 
 
例えば2018年に発表されたメタ分析(#1)では、

 

  • 自律神経に効いて心拍数が低下、副交感神経が優位になった
  • 唾液中のストレスホルモンが減少
  • 妊婦さんの早産リスクやお腹の子どもに及ぶリスクまで低下
  • 主観的な幸福度もアップ
  • 総死亡リスクまで下がった

 

ザっとこんな効果が報告されているんですね。下手なテクニックを試すより、まず自然と触れ合ってみたほうが効果的なんでは?というくらい。
 

自然のヒーリング効果はたった20分でもOK?

では本題に入ります。ここまでで自然の偉大さは分かりましたが、一体どのくらい自然と触れ合うといいのでしょう?
 
 
参考になるのが2019年にミシガン大学が発表した研究(#2)で、何やら自然と触れ合うのは20分で十分かも!という結論になっていました。
 
 
この実験は36名の男女(女性92%、平均45.8歳)を対象に、8週間の期間で最低週3日以上自然と触れ合ってもらうというもの。
 
 
で全期間のうち2週間ずつの計4回、自然と触れ合った時間の前後で唾液サンプルを採ってもらいました。
 
 
ちなみに、期間中参加者らには好きなタイミングに好きな場所で自然と触れ合ってもらっていて、これがストレスホルモンの増減とどう関係するか?を調べたんですね。
 
 
すると結果は、

 

  • 唾液中のコルチゾールが減少していた
  • 最も運動量が少ない一部のみで唾液中のα-アミラーゼが減少していた
  • 最もストレスホルモン減少効率が高かったのは自然と触れ合う時間が20~30分の時

 

どうやら20~30分で最も効率よくストレスホルモン減少が起こった模様。しかもこうした結果は、生理的に起こる各ホルモンの増減を考慮した上でもバッチリ確認できたようです。
 
 
ちなみにこれは、30分以上やっても意味がないということではありません。30分経過後も緩やかにですがストレスホルモン減少は続くとのことです。

 

20~30分の時…1時間でストレスホルモンが18.5%減るペース
30分経過後…1時間でストレスホルモンが11.4%減るペース
 

そして最後に、今回の効果には条件がありまして、

 

  • 自然との触れ合いは日中のうちのみ
  • 散歩、ジッと座る、はOKだが有酸素運動はなし
  • 触れ合い中のSNSや電話、チャット、読書などはなし

 

そもそも実験には、こうしたルールがあったみたい。つまり自然と触れ合うときはちゃんと自然に意識を向けようね、と。
 
 
では今回の結果をまとめます。

 

ポイント
  • 自然との触れ合いでストレスホルモン減少が確認された
  • 20~30分程度でもストレス解消が見込めるかも
  • 自然と触れ合うときはスマホを覗いたりせず集中!
 

この辺りを押さえておくとよろしいかと思います。ただ今回の研究は「自然を感じるvs.違うことをするグループ」みたいな比較試験ではないので、データの精度は微妙かもしれません。

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赤羽(Akabane)

いずれにしても「自然と触れあう」は最高の気分転換になるので、疲れたりストレスを感じたりしたらまずはお近くの緑地公園へ。

参考文献&引用

#1 Twohig-Bennett C, Jones A,”The health benefits of the great outdoors: A systematic review and meta-analysis of greenspace exposure and health outcomes“,Environ Res. 2018 Oct;166:628-637.

#2 Mary Carol R. Hunter, Brenda W. Gillespie and Sophie Yu-Pu Chen. Urban Nature Experiences Reduce Stress in the Context of Daily Life Based on Salivary Biomarkers. Front. Psychol., 04 April 2019.