植物に感謝を捧げよ!人間の健康の立役者『ポリフェノール入門編』

ポリフェノール 抗酸化物質 健康 病気

赤羽(Akabane)

今回のテーマは「ポリフェノール」についてです。

植物万歳!ポリフェノールって何ぞや?

では早速「ポリフェノールって何ぞや?」という部分ですが、2017年のレビュー論文(#1)を参考にすると、次のような説明になります。

ポリフェノールは植物由来の食品や飲料に含まれている。主な例はリンゴやベリー類、柑橘系やプラム、ブロッコリー、ココア、お茶、コーヒーなどなど。ポリフェノールが豊富な果物や野菜中心の食事によって、心疾患や2型糖尿病が予防できるという疫学研究があちこちで挙がっている。[筆者訳]

つまりポリフェノールは植物全般から摂れる成分で、全体的に我々人間の健康にも多大な恩恵をもたらしてくれるものだ、と。

ではどうして植物たちはポリフェノールを身につけたんでしょう?その誕生の過程を遡ると、

ポリフェノール誕生の過程
野生の植物が繁栄の過程で身につけた性質
-色素になって特定の虫を惹きつけるため
-害虫など外敵から身を守るため
-紫外線によるストレスから身を守るため

ザっとこんな流れでしょうか。外敵から身を守るために会得した能力がかえって人間にめちゃくちゃ需要があった、というのが植物たちにとって最大の皮肉でしょうね…

ちなみにポリフェノールについていまいちピンとこない方は、車で例えると割と分かりやすいかもしれません。

※筆者が作成

この例えで言えば、普段我々が「アントシアニン!カテキン!」とか言っているのは車でいう「2ボックスセダン!フルサイズワゴン!」みたいな感じですね。

効果が高いポリフェノールの種類とザックリした説明。

ポリフェノールについて何となく分かったところで、次に実績がある有名どころをいくつか挙げていきます。

フラバノール

例)カテキン、エピガロガテキンガレート、エピカテキン
-お茶、ココア、リンゴなど

フラバノン

例)ヘスペリジン、ナリジン
-柑橘系フルーツ全般

フラボノール

例)ケルセチン、ルチン
-お茶、リンゴ、玉ねぎ

ヒドロキシケイ皮酸

例)クロロゲン酸
-コーヒー、チコリー、アーティチョーク、プラム、洋ナシ

アントシアニン

例)シアニジン
-ベリー系フルーツ全般、サツマイモ、ナス

赤羽(Akabane)

以上、ザックリでしたがポリフェノールまとめでした。健康な食事を目指すときには、“ポリフェノールリッチかどうか”を基準の一つとして設けるとよろしいんではないでしょうか。特に、上で挙げたポリフェノールは、多くの研究で効果を検証されていて、現時点でも信頼のおける食品たちですので、是非スタメンとして食卓に!

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参考文献&引用

#1 Williamson G,”The role of polyphenols in modern nutrition“,Nutr Bull. 2017 Sep;42(3):226-235.